スターン・フー元リオ・ティント社役員9年目に出所

2009年に上海で収賄・企業スパイ容疑で有罪

 2009年、中国系オーストラリア国民でリオ・ティント社の役員を務めていたスターン・フー氏ら、上海駐在の同社中国系社員、中国人社員ら4人が逮捕され、翌年、収賄および企業秘密を盗んだ容疑で有罪判決を受け、刑務所に収監された。

 2018年7月4日付ABC放送(電子版)はフー氏の釈放を報じている。

 4人は主要鉱山企業と中国の鉄鋼産業との鉄鉱石供給契約の話し合いが行われているさなかに逮捕され、翌年1,400万ドルの収賄と企業スパイ容疑で有罪判決を受け、懲役10年を言い渡された。ただし、フー氏は模範囚として減刑されており、9年目にようやく出所した。

 裁判はほとんどが密室裁判でトム・コナー駐上海領事が審理を傍聴することが許されたが、企業秘密に関する審理では締め出されている。

 フー氏は、2回にわたり合計100万ドルを超える賄賂を受け取ったとされ、フー氏は公判中に一部の行為を認めたとされている。また、企業秘密を盗んだ容疑では、4人は中国の複数の製鉄企業の書類を渡され、その書類をリオ・ティント社の上司に電子メールで送信したとされている。

 判事は、4人が鉄鉱石価格交渉の破綻の原因となったと非難し、リオ・ティント社は、中国製鉄企業の競争力を著しく損ねたとした。

 4人は収賄容疑を認め、1人は企業スパイを認めたが、弁護団は起訴内容について争ったが、判決に対してフー氏は控訴しないことを決めて服役、5年で仮釈放申請ができるはずだった。

 当時、オーストラリア側は労働党連邦政府のスティーブン・スミス外相(当時)が中国側の起訴内容の不明確さや企業秘密問題で審理中にオーストラリア側を締め出したことなどを批判し、野党保守連合のジュリー・ビショップ影の外相(当時)も、フー氏の量刑と、企業秘密の定義のあいまいさに懸念を表明していた。

 一方、リオ・ティント社は4人に犯罪行為があったと発表しており、同社の株主総会で株主らが、「リオ・ティント社はフー氏を見捨てた」と非難する結果になった。

 出所後のフー氏の所在は明らかにされていないが、一説には中国国内の両親を訪ねているとされている。
■ソース
Stern Hu release: Here’s why the former mining executive was convicted in China

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