シドニー、先住民族の遺物大量に出土

ランドウィックのライトレール路線予定地

 ライトレール新線工事が進められているランドウィックの線路建設工事現場で先住民族アボリジニのものとみられる多数の遺物が発掘され、調査のため、建設工事を一時中断するよう要求が出ている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 現場はアリソン・ロードとドンカスター・ロードの交差点でライトレールのトラム操車場建設予定地になっている100m平方の敷地で約2万点の遺物が発見された。

 シドニー地域の先住民族ダルーグの長老、アンクル・デス・ダイヤー氏が現場を視察し、遺物には槍の穂先や石刃もあり、その一部はハンター・バレーの先住民族との接触や交易があったことをしのばせるものだった。ダイヤー氏は、「各地域で独自の石器を造ってきた。私達のソングラインには、グループが私達の土地にやって来て、その際に石器や道具を携え、私達の持つ品物と交換し、また自分達の土地に帰っていったということが記されている。政府は工事を中断してもらいたい。その上で、この区画をアボリジニ文化遺産区域に登録してもらいたい」と要求している。

 NSW州交通局も声明を発表し、「この出土品の重要性をよく認識している。遺物が発見されて以来、すべてのアボリジニ・グループと協議してきた。これらの出土品を展示し、あるいは教育プログラムに用いることも考えている。この区画の社会的価値は地元アボリジニ・コミュニティにとってきわめて高いことを認識し、遺物の同定を進めるとともに、どういういきさつでランドウィックに集まったのかを調査する」と述べている。

 緑の党のデビッド・シューブリッジ州議会下院議員は、「州政府が迅速に保存に向けて介入する必要がある。NSW交通局は、遺構の重要性を認識していると述べているが、土木機械で遺構を掘り返させている。区域の半分がすでに掘り返されてしまっており、残りの部分も今後何週間かで破壊され尽くすことになる」と語っている。また、野党労働党のジョディ・マッケイ交通スポークスウーマンは、「政府はライトレールのルート変更も必要なのではないか」と語っている。
■ソース
Indigenous artefacts found at Sydney light rail construction site, calls to halt work

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