許婚者刺殺した女性に無罪評決

家庭内暴力に対する正当防衛で

 オーストラリアでは家庭内暴力根絶の運動が盛り上がっており、被害女性が家を出て行けない経済的条件や、女性を受け入れる制度が整っていないこと、また、女性が心理的に身動きできない状態に追い込まれやすいことなどに社会的な理解が広まっている。2年半前にフィアンセを刺殺した女性が裁判で無罪評決を受けた。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 2013年2月、セシル・ヒルズでマルセラ・カスタネダ被告人(33)が、結婚式の前日に口論からアメリカ人のフィアンセ、グレゴリー・ペックを刺殺した事件の裁判で、カスタネダ被告人は、口論の際に、ペックが被告人の首を絞めたため、ペックを刺しており、正当防衛だったと主張していた。

 陪審団は男女それぞれ6人で構成され、5時間少しの協議の末に全員一致で被告人に無罪の評決を下したもの。評決が読み上げられると、カスタネダ被告人は傍聴席の家族のもとに歩み寄り、涙を流して抱き合った。また、父親のマリオさんは、「ようやく安心できた。しかし、ペックさんの死は残念なことだった。彼の家族の気持ちを思うと胸が痛む」と語った。

 一方、ペックさんの友人、クレーグ・ビーチーさんは、「評決にはがっかりした。ペックは何事にも熱心で、ウィット豊かで優しい心の持ち主だった。裁判は不公正だったと思う。ペックは殺されるような人間ではないのに、だれも責任を問われなかった。不公正な結果だと思う」と語っている。

 裁判では、ヘレン・ウイルソン判事が陪審団に対して、謀殺ではなく故殺と判断するように支持し、さらに、事件当時の条件で被告人の行動が妥当性を欠いており、刺さなくとも自己防衛が可能だったと思う場合にのみ故殺で有罪評決を」下すよう勧告している。
■ソース
Marcela Castaneda: Sydney woman found not guilty of manslaughter after stabbing abusive fiance Gregory Peck

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る