ペル枢機卿、児童性虐待でVIC州警察の捜査対象に

枢機卿、ABC報道に「警察の情報漏洩」捜査要求

 7月27日のABC放送は、現在バチカンで務めているジョージ・ペル枢機卿が、過去に何人かの少年に性的虐待をしたとする訴えが出されており、VIC州警察の捜査対象になっていることを伝えた。それに対して、ペル枢機卿側は、「報道内容は、VIC州警察内部の者が情報をABC放送に漏洩したのではないか」として、VIC州警察に捜査を要求している。VIC州警察も、ABC放送もペル枢機卿の発言にこれを否定しており、ABC放送側は、「独自の調査に基づく情報の報道」と発表している。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 報道したのは、ABC放送のの時事番組「7.30」で、1970年代から、その後次々に現れるカソリック教会内の児童性虐待問題に対する教会側の対応をペル枢機卿が定めることになる1990年代まで、ペル枢機卿が少年に対する性虐待を続けたとする被害者の声を伝えている。これに対して、枢機卿は、「まったく虚偽であり、完全に間違っている」と否定している。

 児童性虐待に対する組織の対応に関する特別調査委員会の審理の内容を受けてVIC州警察内に設立されたSANOタスクフォースが、バララット、トーケイ、メルボルンなどから出されている「ペル枢機卿に対する児童性虐待の訴え」に基づいてこれを捜査している。

 一方、ペル側がABC放送に声明を送り、「ペル枢機卿に対して出されている性的虐待の訴えをすべて否定する。ABCは枢機卿の名誉を傷つけるキャンペーンを行っている」と発言している。しかし、枢機卿側はABC放送の番組で発言することを拒否している。

 ペル枢機卿が性虐待を行ったという申し立てはこれまでにも起きているが、一度も確定したことはない。しかし、ペル枢機卿の下で他の聖職者が行った児童性虐待に関する調査委員会の証言台では枢機卿の発言が被害者に対する同情心に欠ける冷淡な対応として批判を受けてきた。

 また、枢機卿自身が性虐待の加害者と名指された以上、捜査が終わるまでバチカンでの職を停止すべきではないかとの声も挙がっているが、枢機卿がバチカンで強い発言力を持っており、法王がペル枢機卿の職を解くことは考えられないとの分析もある。
■ソース
George Pell subject of Victoria Police investigation into multiple allegations of sexual abuse
George Pell: Vatican unlikely to respond to child abuse allegations until police investigation complete, expert says

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