児童性虐待特別調査委員会、「通報義務化」勧告

カトリック聖職者らは「犯罪通報義務化」に反対

 8月14日、児童性虐待に対する組織の対応特別調査委員会は、これまでの調査の報告書を発表し、その中で85項目に及ぶ詳細な法改定を勧告している。

 しかし、「告解で知った犯罪の通報義務化」勧告に対して、カトリック教会はすでに反対の意向を明らかにしている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 特別調査委員会は、「告解で児童性虐待犯罪の告白を聞いた聖職者は、その事実を通報することを義務づけられる」ように法改定を勧告している。

 報告書の勧告案では、「児童性虐待犯罪の告白を聞きながら、通報を怠った者はその怠慢を刑法に基づいて訴追される」となっており、犯罪の告白を警察に通報することを怠った聖職者は釈明も保護も特権もない、としている。

 また、「告解は、性虐待を受けたカトリック信者の児童がその被害を訴え、また、自分の性虐待加害行為を告白し、自分の犯罪を帳消しにしようとする場だ」と述べている。

 しかし、全豪カトリック司教会議の議長を務めるデニス・ハート・メルボルン大司教は、告解の守秘性は尊重されるべきだとして、「カトリック教会における告解は、聖職者を通して信者が神と精神的に出会う場だ。これは信教の自由の重要な構成部分であり、オーストラリアのみならずいくつもの国で認められている。それ以外の場でなら、児童に対するすべての犯罪を当局に通報すべきであり、教会もその用意がある」と述べている。

 特別調査委員会は、「これまでいくつもの証言で、性虐待の被害者からも加害者からも告解で事実を訴えていたことが判明している。加害者は、自分の犯罪に対して告解で許しを請い、その後で再び犯罪を重ねていた。児童を性虐待から守るためには、聖職者に対して告解で知った事実を当局に通報する義務を負わせるほかないと結論するに至った」と述べている。

 NSW州政府のマーク・スピークマン法務長官は、「政府は勧告案を慎重に検討する」と述べている。
■ソース
Child abuse royal commission: Bishops oppose forcing priests to report details heard in confession

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