エクアドル、アサンジの亡命許可取り消し間近か

駐英エクアドル大使館から英当局に引き渡しも

 QLD州出身のウィキリークス創設者、ジュリアン・アサンジ氏はスエーデンでの強姦容疑を逃れてイギリスに渡り、さらに、イギリスからスエーデンに引き渡される可能性を逃れ、2012年保釈中にエクアドルへの亡命が認められ、ロンドンのエクアドル大使館に入った。しかし、アパート形式の建物の大使館は一歩出るとイギリスの警察官が待ち受けているため、治外法権の大使館内で6年間過ごしている。2017年にはスエーデンでは強姦容疑が取り下げられたが、イギリスで保釈条件を違えたという微罪が生まれており、晴れて自由の身というわけにいかない。

 ここに来て、レーニン・モレノ・エクアドル大統領が、「アサンジ氏はいつまでも大使館にはいられない。イギリスとのアサンジ氏引き渡しの交渉を進めている」と発表したため、エクアドル大使館がアサンジ氏をイギリス当局に引き渡す可能性が現実のものになってきた。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 アサンジ氏は大使館内からカタロニア独立問題にコメントしたり、2016年の米大統領選でヒラリー・クリントン民主党候補陣営内の電子メールを公表し、ドナルド・トランプ共和党候補に有利になるように図った。その度に大使館はアサンジ氏のインターネットを切断していた。今回、スペインを訪れていたモレノ大統領は、「アサンジ氏の活動を支持できない。エクアドルはアサンジ氏の生命の安全を望んでいるだけだ」と語っている。

 ピューリッツァー賞受賞ジャーナリストのグレン・グリーンワルド氏は、「アサンジ氏が強制退去させられることは必至だ。アサンジ氏の弁護士やエクアドル政府にも取材し、エクアドルはスペイン、イギリス、アメリカなどからアサンジ氏の処遇について圧力を受けている。モレノ大統領は、アサンジ氏の亡命許可を取り消し、イギリス当局に引き渡す予定だ。大きな問題は、6年前にエクアドルがアサンジ氏にエクアドル国籍を与えたことで、エクアドル・イギリス間の犯罪者引き渡し協定ではエクアドル市民は除外されている。そのため、6年前に遡って国籍を剥奪する方法を考えているところらしい。今後何週間かで引き渡しになるだろう」と語っている。

 また、今の容疑は保釈条件違反だけだが、イギリス当局は懲役1年くらいの罪を考えていると思う。ただし、アメリカへの引き渡しがあるかどうかとなると、イギリスは従来からアメリカに対しては従順だが、引き渡しの犯罪行為というと殺人、強姦その他の暴力犯や経済犯などの犯罪であり、国家機密漏洩などの罪は除外されている。ただし、2016年当時はトランプ候補もアサンジ氏やウィキリークスを称賛していたが、大統領になってからは態度を変えて厳しくなっており、「ウィキリークスのメンバーを投獄してやる」と語っている。結局、イギリスの裁判所は政治的犯罪については引き渡しに応じないだろう」と分析している。
■ソース
Julian Assange: What next for the Australian-born hacker, who may soon face eviction from Ecuadorian embassy

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