暴走自動車大量殺人事件裁判継続決まる

心神耗弱のガルガソウラス被告人の責任能力認める

 2017年1月、メルボルン都心部のバーク・ストリートで自動車を歩道に乗り上げて暴走し、6人を殺害、多数を負傷させたジェームズ・ガルガソウラス被告人は、妄想型統合失調症と妄想を持つと診断されたが、陪審団は被告人の公判継続は可能と評決を下した。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 ガルガソウラス被告人の公判については精神鑑定専門家の間で意見が分かれているが、陪審団は、被告人に公判の内容を十分に理解する責任能力を持っていると判断した。

 同被告人は6件の殺人と28件の殺人未遂について無罪を主張している。

 VIC州最高裁の公判で精神分析医2人と心理学者1人がガルガソウラス被告人の精神鑑定を行った。3人の専門家は被告人に公判を維持するに足りる能力があるかどうかで意見が分かれているが、被告人が精神障害を装っておらず、実際に自分自身を救世主と考えているということでは一致している。

 法精神分析医の2人アンドリュー・キャロル、レスター・ウォルトン両氏は、被告人が罪状認否、弁護人への指示、証拠能力について理解することもできず、公判は維持できないとしているが、検事側が呼んだ心理学者、マイケル・ダファーン氏は、被告人に公判に十分な責任能力を持っていると判定している。

 州検事局のケリ・ジャッド検事長は、「ガルガソウラス被告人が刑務所内から福祉担当者に自分の子供について電話で話しており、被告人が合理的に考え、判断できることを示している。その内容は妄想を抱えた人間にはできないことだ」と述べている。

 一方、被告人の弁護人、テオ・アレグザンダー弁護士は、「依頼人は自分が精神障害を負っていることを認めず、また、依頼人の考える現実は妄想に基づいたものだ。ある場面では筋の通ったことを言えるかも知れないが、基本的には統合失調症であり、妄想には限度がない」と述べている。

 また、事件後、統合失調症の治療を受けてきたが、被告人の障害は6種類の薬剤に対して抵抗性があった。

 被害者の遺族らは、公判維持可能と評決した陪審団に感謝の言葉を述べている。
■ソース
James Gargasoulas is fit to stand trial for Bourke St killings, Melbourne jury finds

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