「捕鯨は科学調査とは認められない」

国際司法裁判所、豪の主張支持

 3月31日、オランダのハーグにある国際司法裁判所(ICJ)で、日本の同意に基づき、オーストラリアとニュージーランドが起こしていた「日本の南氷洋での科学調査捕鯨即時中止」の訴訟の判断が下りた。

 ICJの16人の判事で構成されるパネルは、オーストラリアの「日本の捕鯨プログラムは、国際捕鯨委員会(IWC)で認められている科学調査捕鯨ではなく、事実上商業目的の捕鯨」という主張を認め、「日本の捕鯨プログラムは科学調査目的とは認められず、今以降の捕鯨許可を禁ずる」との判決を下した。科学調査捕鯨は、IWC参加国の政府が自国の「科学調査捕鯨団体」に捕鯨頭数の許可を出す形式を取っており、事実上捕鯨頭数を無制限に設定できる。

 16人の判事パネルは、オーストラリア側の申し立てを認め、スロバキア出身のピーター・トムカ首席判事が、「2005年以来、捕殺したクジラ9頭から得たデータに基づく査読済み研究論文はわずか2件のみで、捕鯨頭数の多さと釣り合わない。調査プログラムJarpa IIが2005年以来続けられており、3,600頭のミンククジラを捕殺しているのに対して、これまでに出された科学的研究結果があまりにも乏しい。日本政府は、Jarpa IIに関してこれまでに出した許可、ライセンスをすべて取り消し、今後、プログラム遂行の許可をすべて停止しなければならない」と述べている。ただし、今回の判決は南氷洋での捕鯨に限っており、近海捕鯨には触れていないようである。

 ICJの判決は最終的なもので、控訴はできない。日本はICJ判決に従って捕鯨を停止するか、IWCを脱退し、捕鯨モラトリアムを破棄して捕鯨を続けるかのいずれかの途を選ぶことになる。

 ABC放送の報道によれば、ICJ提訴時の環境相だったピーター・ギャレット氏は、「オーストラリアの主張が認められた」と喜びを語っている。また、元環境相のイアン・キャンベル氏は、「日本がICJ判決に従うことを期待する」と述べ、元緑の党党首で現在、武闘派反捕鯨団体のシー・シェパード会長のボブ・ブラウン氏も「勝利」宣言をしている。(NP)

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