誇大宣伝カイロプラクターを名指し公表

モナシュ大学の公衆衛生専門家情報

 WHOでは、「補完代替医療」として位置づけているカイロプラクティックだが、カイロプラクターの中には患者に、ワクチンを受けないよう説いたり、糖尿病、がんが治ると称したり、インフルエンザを予防すると主張する療法士がおり、カイロプラクティック管理当局の対応に不満が挙がっている。一方、管理当局では、「一部の不心得な療法士の行為はカイロプラクティックへの信頼を失わせる」としている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 モナシュ大学の公衆衛生専門家、ケン・ハーベイ博士は、Medical Journal of Australiaで発表した調査報告において、「豪カイロプラクティック委員会は、苦情への対応や広告規制法による取締りを怠ってきた。委員全員を罷免すべきだ。委員会の教育的対応は機能しておらず、患者に誤解を与える主張で違法行為を続けている」と述べている。

 ハーベイ博士は、カイロプラクターが根拠のない患者にとって危険になりかねない主張をしているウエブサイトを200件以上も確認した上で苦情を委員会に訴えた。苦情の後、いくつかのウエブサイトは主張を訂正したり、和らげられたりしたが、一部には相変わらず科学的根拠のない宣伝を続けているものがあるとして、カイロプラクティック・クリニック10か所を名指して公表した。

 誇大宣伝には、新生児の脊柱チェックを進め、脊柱不調が様々な症状を引き起こすと主張したり、母体のカイロプラクティックで帝王切開の必要を防ぐ、また、冬のカゼ、インフルエンザを予防するとしたり、「ホリスティック・ヒーリングでがん、心臓疾患、糖尿病を予防するなどがあった。ハーベイ博士は、「いずれも科学的証明はされておらず、患者が適切な治療を受ける機会を逃す結果になる可能性がある。カイロプラクターが儲かるだけで、母子には何の益もないことにもなる。10か所のクリニックは氷山の一角にすぎない」と述べている。

 カイロプラクティック・オーストラリアのロッド・ボネロ氏は、「規則を破る一部の療法士のためにこの職業全体が信用を失う結果になっている。甚だしいケースは処置すべきだ。実証的ケアはオール・オア・ナッシングというものではない。カイロプラクティック治療が実験的なものであり、効く人もいれば効かない人もいることを患者に正直に話すべきだ」と語っている。
■ソース
Chiropractors who claim ability to prevent caesareans and cure cancer referred to health regulator

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