流行の庭木「ユッカ」で耳を負傷、聴覚を失う患者も

庭ゴミに混じって捨てられ野山にはびこるケースも

 日本語で糸蘭とも呼ばれるユッカは薬効とも言われており、オーストラリアで庭木として人気がある。ところが庭いじりの際にユッカの長いトゲで耳内を負傷するケースが出ており、注意が呼びかけられている他、ユッカに代わるオーストラリア在来種の栽培が勧められている。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 イギリスの臨床耳鼻咽喉科学学術誌に掲載された報告によると、メルボルンのロイヤルVIC眼耳病院では過去5年間にユッカのトゲで耳をケガした患者は28人にのぼっている。

 報告書の著者で耳鼻咽喉(ENT)外科医のスティーブン・オリアリー教授は、「私達も少し驚いているのだが、庭いじりやユッカの木を運んだりの作業で負傷するケースがあり、7人に1人は片耳の聴力を完全に失う結果になっている」と語っている。

 ユッカは中北米とカリブ海の島の乾燥した地域が原産地でオーストラリアでも庭園によく植えられているが、葉は長く薄く尖った形をしている。

 オリアリー教授は、「ユッカを扱う時に眼を刺さないように注意する人は多いけれど、じつはユッカの葉が外耳道に入り込んで鼓膜を突き刺すことがある。幸いなことに鼓膜は破れても再生する能力がある。しかし、さらに奥深く刺さると、内耳に届き、鼓膜から音を伝える3本の骨を破壊する可能性がある。そうなると聴覚は永遠に失われる。その部分の構造は非常にデリケートで治療も難しいからすぐに専門医に診せなければならない」と述べている。

 ABC放送の庭園番組のパトリック・ホナン氏は、「ユッカは乾燥したオーストラリアの気候にはうってつけだが移入種であり、廃棄しようとした時にその生命力が逆に問題を引き起こし、捨てられたところで繁殖し、広がることになる。ユッカの代わりにオーストラリアの植物を植えたい人はリーフレス・ロック・ワトルなどを植えればいいかも知れない。ディアネラやロマンドラのオーストラリア原産種もユッカの代わりになる。庭いじりをする人はしっかりとした衣服、手袋、縁の広い帽子を用意すること、その上でしっかりと注意すること。ケガをすれば好きな庭いじりもできなくなることを忘れないで」と語っている。
■ソース
Yucca plants to blame for gardening injuries including permanent hearing loss, study finds

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