不祥事繰り返されるシドニー大学学寮の報告書

強姦、セクハラ、イッキ飲み強要、イジメ、しごき

 シドニー大学の学寮は大学から独立して運営されており、寮生はエリートとみなされている。しかし、過去に何度か不祥事を起こしており、警察の捜査やNSW州政府の調査が入ったこともあり、州政府が直接介入することもあったが、2月26日に報道された報告書は、学寮で女性蔑視の強姦、セクシャル・ハラスメント、アルコールのがぶ飲みを強制したり、吐瀉物を食べさせたり、イジメ、しごきなど「ショッキングな行為」が相変わらず行われており、告発すれば寮生の半数がセクシャル・ハラスメントで断罪される可能性も明らかにしている。

 さらに報告書は大学側の断固とした措置を要求している。

 特に目をひくのは2012年にワン・パンチ殺人で殺害されたトーマス・ケリーさんの弟、スチュアートさんがセント・ポール学寮に入って間もなく鬱病になり、遂に2016年に自殺していることで、両親のラルフさんとキャシーさんは、学寮で何かがあったと推測している。

 新入寮生を対象にしたしごきは’hazing’と呼ばれており、「Red Zone」と題された200ページの報告書は、「上級生が新入生に行う気持ちの悪くなるような儀式の証言録」で、ABCの時事番組「7.30」に出演した著者のニーナ・ファネル氏は、「学寮の有毒な風土は個々の寮生や学生を傷つけるだけでなく大学の評判にもかかわる。学寮のしごきの儀式を違法化すべきだ」と語っている。

 また、ジェンダー平等アドバイザーのキャサリン・ランビー教授は、「気持ちの悪くなるような文書だ。これを読めば自分の子供を学寮に入れようとは思わなくなるだろう」と語っている。

 ファネル氏は、「過去に何度もこのようなイジメ行為を止めさせようとする試みはあったが、強姦やしごきは絶えない。また、最近は、このしごきが被害者の自傷行為や自殺にも結びついていると主張する学生や保護者もいる」と語っている。

 スチュアート・ケリーさんの場合、学寮に一晩泊まっただけで二度と行こうとせず、その最初の翌朝に、「学寮はおぞましい状態だ」と語ったと両親は話しており、息子の自殺までの経過を検視法廷が調査することを希望している。また、新入寮生しごきを法的に禁止し、NSW州政府がタスクフォースを設立して学寮の実態を捜査することを望んでいる。

 セント・ポール学寮のジェフ・ラベル副寮監は、「ケリーさん一家には深く同情するが、その主張があった時に調査し、その結果、主張が事実無根という結論に達した。学寮職員、上級生、新入寮生に面接して調査した。今後も、州警察や検視法廷の捜査には協力を続ける。寮のオリエンテーション・ウィークは任意であり、学寮にしごきの有毒な風土などはない。学寮は敬意と尊厳を尊び、男女平等の維持に献身している。これらの価値観に反する行為を容認することはない」と語っている。

 しかし、「7.30」に証言した寮経験のある女性は現在ジャーナリストとして日本でインターンを務めているが、その体験談はラベル副寮監の話とは大きく食い違っており、学生新聞に暴露したところ、村八分のめにあったと証言している。
■ソース
Shocking college hazing rituals at prestigious Australian university revealed in report

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