国内違法薬物密売空前の激増

人命踏みにじり稼ぐ犯罪組織

 4月29日、NSW州警察、連邦警察(AFP)は、国内で麻薬取引が空前の激増をしており、違法薬物「アイス」とステロイド関係の逮捕者も飛躍的に増加していると発表した。

 オーストラリア犯罪調査委員会(ACC)の最新報告書は、2013年度の違法薬物関係逮捕者が記録的な数にのぼっており、背景には違法薬物取引が空前の規模になっていることがあるとしている。報告書は、昨年度の違法薬物押収量は市場価格にして27億ドルにのぼったとしている。また、逮捕件数は10万件、違法薬物押収件数も8万件にのぼっている。警察と税関で押収された違法薬物の量は19トンにもなる。

 ACCでは、国内のメタアンフェタミン使用が激増しており、「アイス」押収件数が1年で300%も膨れあがっている。ACCのポール・イェブトビッチ委員長代理は、「アイス市場が急激に広がっている問題は深刻だ。比較的手に入れやすく、安価な上に人体を崩壊させる副作用がある結晶メチルアンフェタミンは、アメリカのクラック・コカイン問題と似て疫病のように蔓延し始めている」と述べている。

 結晶メチルアンフェタミンを長期的に使用すると凶暴性、凶暴な行動、抑鬱、心血管障害、腎臓障害などを引き起こす。委員会のジュディス・リンド事務局長は、「過去1年、アイスの影響による凶悪事件が増えている。中毒者の周辺に対する影響でいえばアイスほど恐ろしい薬物はない。違法薬物中毒者は自分では誰にも危害を及ぼさないと考えているが、アイスの中毒症状の性格や影響の度合いからいって、中毒者はパラノイアになり、凶暴化する傾向がある。過去1年にアイスの影響で交通死亡事故を起こしたり、殺人未遂事件を起こしたり、他人を巻き込む凶暴事件を起こしたという事例はいくつもある」と語っている。

 ステロイドや幻覚剤も取引が増えている分野で、ステロイド関係逮捕件数は前年を29%上回っている。また、税関・検疫でのステロイド押収件数は750%増えている。ステロイド取引がもっとも多いのはNSW州で全体のほぼ半数にのぼっている。このステロイドの副作用としては、極端なむら気、偏執、抑鬱、パラノイア、幻覚、判断力減退、臓器障害、高血圧、血栓などがある。(NP)

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