ムスリム男女、電車中で罵声受ける

若い白人女性が加害者に反撃

 オーストラリア国内では、元極右政治家のポーリン・ハンソン氏が参加する極右団体の反ムスリム・デモ集会がニュースになり、また、国内国外でイスラム過激派関連の事件が起きる度にモスクへの攻撃やムスリム女性に対するいやがらせが報道される。シドニーの電車内でまたもや白人女がムスリムのカップルに差別的な罵声を浴びせている光景を携帯電話のビデオで撮影していた若い白人女性がカップルを擁護して加害者に反撃する音声を含めてユーチューブに投稿、QLD州ブリスベンのモスクが若い女性に感謝の意を表するため、ブリスベンのモスクへの招待を申し出、女性もこれを承諾した。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 事件が起きたのは4月16日、シドニー空港行きの電車の中で、生後間もない赤ん坊を抱え、スカーフを着けたハリダ・ハフェーズさんとハフェーズ・アハメド・バティさんのカップルが年配の白人女に罵声を浴びせられた。帰宅途中のステーシー・クラークさん(23)は、ABC放送のインタビューに対して、「年配女性は、世界中でムスリムのおかげで人が大勢死んでいる。外国を見てみろ。新聞を読んでみろ。どうしてそんな宗教を信じるのか。どうしてそんな物をかぶっているのか。6歳の女の子と結婚するような男と結婚するためか? などと2人に言い続けていた。誰も罵声の女性を制止しようとしないので、私がその女性に注意した」と語っており、一部始終を写したビデオをフェースブックに投稿した。クラークさんは、「他の乗客は騒ぎを見ても顔を背けていた。私が止めなければ誰も止めないと思った。後で、他の乗客が私に感謝していた。被害者の男性が後で私のフェースブックにアクセスして感謝の言葉を書いてきてくれたのでうれしかった」と語っている。しかし、クラークさんのフェースブックには、ムスリムのカップルを擁護した行為を、「自分の人種と文化に対する裏切り行為だ」と非難する投稿もあったと語っている。

 被害男性のバティさんは、警察が名乗り出るようニュースで呼びかけているのを知って警察に通報、被害を報告し、罵声を浴びせた加害者を処罰するよう要望した。また、「加害者には腹が立ったが、黙っていることにした。加害者が妻に手をかけた時には心配でたまらなかった。妻は子供を連れて一人で電車に乗ることもできないほどおびえている。オーストラリアは自由の国ではないのか。どうしてこんな扱いを受けなければならないのか」と語っている。

 人権擁護委員会のTim Soutphommasane人種差別問題委員は、「クラークさんの行動は正しかった。このような事件が起きた時は、差別的な罵声は許容されないと言うことを加害者にはっきり示すことだ。まわりが黙っていれば加害者は図に乗るばかりだ」と語っている。

 警察ではビデオの加害者を割り出し、訴追も視野に入れて調査すると発表している。
■ソース
Muslim couple subjected to racist rant on Sydney train want their abuser to be charged

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