中国記者が政府の報道統制に憤激

コミュニケーションの断絶が原因か

 オーストラリア外相らがインドネシア高官を緊急会談した時、オーストラリア報道陣だけを入れ、インドネシア報道陣を締め出し、インドネシア報道陣を憤激させたことがある。3月25日には、マレーシア航空MH-370便行方不明事件で同機の乗客の大部分が中国人だったことから中国の同事件への関心は高い。また、現在の同機捜索活動はインド洋南東部が重点になっており、オーストラリアが捜索の指揮を執っている。そのため、オーストラリアには、MH370事件取材の各国報道陣が集まっている。

 キャンベラに滞在してこの事件の報道を続けている中国報道陣が、「オーストラリア政府の報道管制」に憤激したと報道されている。報道によると、3月23日、オーストラリア・メディアだけが出席した海事安全局(AMSA)の記者会見への出席を拒否された中国報道陣が、たまたまAMSAの駐車場に入ろうとしていたウォレン・トラス連邦副首相を追った。トラス副首相のぶら下がり記者会見は成功したが、AMSAのジョン・ヤング局長にインタビューすることはできず、24日にはAMSAが本部の前に警備員を配置した。

 香港のテレビ局のジョージ・ヤン特派員は、AMSA前の公有地で「現場中継」しようとしたところ、資格証明を要求されたと憤激し、「中国ではこんなことはありえない」と批判し、「まるで中国メディアを締め出そうとしているようだ。オーストラリアでこんなことが起きるなんて信じられない。中国には乗客の家族親戚がおり、この事件に衝撃を受け、少しでも手がかりを欲しがっているのに」と憤激している。

 しかし、AMSAが声明を発表し、「当局が中国メディアを締め出しているという事実はない。警備員配置は、AMSA出入りの車を報道陣が妨害しないよう規制するためだ。昨日の記者会見は連邦議会詰め記者委員会との共同で救助統括センター見学を許可したが、業務に支障が出ないよう数を制限しただけ。中国メディアが参加を申し込んだがAMSAではこれを断り、議会詰め記者委員会に連絡するよう伝えた。AMSAにはメディアの要請が殺到しているが、一部だけに記者会見を許すことは公平ではないと判断している。すべてのメディアを対象に2度の記者会見を行い、マルチメディアのコンテントを掲載している。中国報道陣も2度の記者会見に出席していた」としている。

 結局、政府機関AMSAと中国報道陣の間でコミュニケーションの断絶があったということになる。(NP)

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