ハンソンに「父の名前を差別発言に利用しないでくれ」と抗議

パラマッタ警察テロ被害者カーティス・チェンの息子が発言

 1996年に「オーストラリアはアジア人に占領される」と発言して連邦議員に当選したポーリン・ハンソン・ワンネーション党党首は2016年連邦選挙で、「ムスリム難民・移民を締め出せ」と発言して上院議員に当選した。その後も、シドニー市内マーティン・プレイスの喫茶店で起きた犯人を含めて3人が死亡した立てこもり事件やイスラム過激派に心酔した15歳の少年がパラマッタ警察本部前で警察勤務のカーティス・チェン会計士を射殺し、自分も警察官に射殺された事件を引き合いに出して、「ムスリムを入れるな」を繰り返し、またイスラムを「政治イデオロギーだ。宗教ではない」と主張し、特別調査委員会設立を要求している。

 7月25日、シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)は、チェン氏の息子でキャンベラで教師を務めるアルファ・チェン氏が、「ポーリン・ハンソンはムスリム移民やテロリズムを言う時に私の父の名前を使わないでくれ」と抗議していることを伝えた。

 チェン氏は、ハンソン新上院議員に公開状を送り、「極端な考えをもった個人の行為を、同じ宗教を信じ、法律に従って生活している市民にまで一般化することはできない。父がISISを信奉する15歳の少年に殺されたのは事実だが、だからムスリムを恐れると言うことにはならない。ムスリムの友人や生徒もいるが、父が殺された後も彼らとの関係は少しも変わっていない。彼らも他のオーストラリア人と同じように人生で成功しようと夢見ており、この社会の自由を享受している。オーストラリアに来た当時、父も家族も、ハンソンが広めたヘイト・スピーチの犠牲になってきた。自分はアジア人だからオーストラリア人ではないと言われたことを忘れられない。父がころされた後でも、オーストラリアが多文化・多宗教共存社会として成功していると信じている。分断と排除の社会ではなく、癒やしと建設の社会として考えなければならない。父は穏やかで平和な人だった。恐れと排除を広めるために私の父の名を使わないでほしい」と語っている。
■ソース
Curtis Cheng’s son calls on Pauline Hanson to stop referencing his dad in racial comments

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