印紙税収落ち込みが不動産市場の冷え込みを示唆

NSW州財政の前途にも影響を予想

 NSW州の印紙税収が2016年7月に急激に落ち込んでおり、住宅不動産市場の冷え込みが示唆されるとともに州財政の前途に大きな影響が出るものと予想されている。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)が伝えた。

 RBCキャピタル・マーケットの分析として、7月の住宅不動産市場の印紙税収は2015年7月比較で12%下がっている。また、月ごとの印紙税収の年比較でも過去5年ほどの間で最低線に落ち込んでいる。

 住宅不動産からの印紙税収は州歳入の10%近くを占めており、印紙税収の予想以上の落ち込みは、この先4年間の州財政黒字見通しに大きく食い込んでいくと思われる。

 レポートはさらに、「印紙税収落ち込みは住宅不動産にとどまらず、経済全般にわたって下向きの景気サイクルが近づいていることを予想させる」としている。

 また、NSW州内の住宅不動産取引1件ごとの平均印紙税額の成長もこの何か月か目立って鈍化してきている。「これは、中銀の推測するようにシドニーの住宅不動産価格上昇が緩やかになったことを示しているようではあるが、取引の中心が低価格の物件に移っているだけの可能性もある」としており、7月の1件あたりの平均印紙税額は$32,400で、6月とほとんど変わりがなかったとしている。

 NSW州財政への印紙税収は、今回の不動産ブームが始まるまえの2012年度には38億ドルだったが、昨年度には89億ドルになっていた。また、NSW州政府は印紙税収成長率が下がることを予想していたが、レポートでは、「それさえ過大評価だった。どの州政府も住宅不動産印紙税収の見通しについて楽観的すぎたと考えている」としている。

 2017土地税年度から外国人の不動産購入については新しく0.75%の土地税課徴金が課せられることになっており、4年間で10億ドル前後の増収になる。また、2016年6月の2017年度州予算では、来年度は37億ドルの黒字、その後3年間は13億ドルから16億ドルの黒字と見積もっている。
■ソース
Stamp duty slump points to a cooling property market and budget headwinds

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