「労働者はもっと賃上げ要求を」と中銀総裁が呼びかけ

賃金上昇足踏みが経済成長の足かせに

 ABC放送(電子版)は、フィル・ロウ中銀総裁が、「労働者はもっと賃金要求をすべきだ」と呼びかけたことを伝えている。

 同報道は、「賃上げが経済問題のすべての元凶のように言われ続けてきたが、何と時代が変わったことか。賃金上昇-物価上昇の悪循環は去り、中銀総裁が、『低賃金危機』と呼ぶ時代に入った」としている。

 労働コストのもっと信頼できる指標である賃金物価指数は記録的な低水準になっている。国民所得に占める利潤の比率が急増する一方で労賃の占める比率は第二次世界大戦以降最低の数字になっている。

 低賃金が経済成長の足かせになっており、賃金上昇が停滞している一方で国民世帯の負債額は記録的な高水準に達しており、中銀の政策金利が上昇に転じた時にはどうなるかを懸念する声も上がっている。

 ディック・ブライアン名誉政治経済学教授は、「中銀からこのような警告が出たのは、国民世帯が借金を返せなくなる危機感が高まっているからだろう。国民世帯は十分な可処分所得を持てなくなっている。住宅ローンばかりか、電話料金、電力料金どれが来ても突然支払いが滞る事態になりかねない。ロウ総裁は、国民世帯の危機、住宅バブルなどについて過去の総裁とは異なる発言をしている。これまで見て見ぬふりをされてきた問題について語るようになった」と分析している。

 また、「過去30年にわたって、労使関係で労働者の団結権が制限され、まともな賃金待遇改善を獲得する力が殺がれてきた。そのために賃上げ獲得が困難になってきている」ことを指摘する声もある。
■ソース
Reserve Bank boss Philip Lowe urges workers to push for pay rises

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