保守連合連邦政権副首相はニュージーランド国籍

連邦議員の二重国籍問題遂に政権にまで広がる

 世界各国から移住してきた人々で構成されているオーストラリア近代国家だが、連邦憲法第44条で連邦議員の二重国籍を禁じている。

 これまでに二重国籍を理由に緑の党2議員が辞職し、ワン・ネーション党議員や自由党議員がその去就を連邦裁判所に預けるなどの事態が起きている。しかし、二重国籍問題はそこにとどまらず、連邦国民党党首で保守連合政権の副首相がオーストラリアとニュージーランドの二重国籍であることが明らかになった。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 二重国籍問題に関しては、労働党は公認選の際にオーストラリア国籍を持ち、かつ他の国籍は持っていない、あるいは離脱したという国籍確認の提出を義務づけており、議会でも同じことを制度化すべきと要求している。

 8月14日、ジョイス副首相が議会で、「8月10日にニュージーランド高等弁務官から連絡があり、私は国籍相続によりニュージーランド国籍を持っている可能性があると教えられた」と発表した。

 また、ビル・イングリッシュ・ニュージーランド首相もテレビ・ニュースで、「ジョイス氏については先週末に教えられたが、ニュージーランド国法により、ジョイス氏はニュージーランド人である。しかし、彼の場合についてどうするかはオーストラリアの制度の問題であり、ニュージーランドがどうこうすることではない」と語った。

 1992年の判決で連邦高裁は、「ある国がオーストラリア国民に国籍を与えた場合にオーストラリアがその国籍を認める義務を生じない」と判断しており、これに従って、「議員に立候補しようとする者が外国国籍を持っている場合、その外国国籍を離脱するためにあらゆる妥当な手続きを取らなければならない」という考えが一般的になっている。

 国によって国籍を与える基準が異なっており、国によっては祖父母に遡って確認しないと知らない間に外国の国籍を持っている場合もありえるとされている。ジョイス副首相の場合は父親がニュージーランド人であるために自動的にニュージーランド国籍が発生しているが、そのようなケースを考えると国民の40%から50%が二重国籍者の可能性があるとされている。

 現在、保守連合は下院において1議席差で多数派を占めており、ジョイス氏が連邦裁判所で議員欠格と判断された場合、政権崩壊も考えられる。労働党と緑の党は、判決が出るまでジョイス氏が副首相を辞任することを要求しており、ジョイス氏は、ニュージーランド国籍保有を知らなかったことを根拠としてこれを拒否している。
■ソース
Barnaby Joyce is a New Zealand citizen, NZ PM confirms

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