シドニーの公共交通機関営業経費増加問題

10年後には57億ドルに、料金にも跳ね返り

 NSW州の公共交通機関の年間営業経費が10年以内に57億ドルに膨れあがると予測されており、公共交通機関の直接受益者とそうでない市民との間のバランスを取るため、通勤者の交通費が大幅に引き上げられる見通しが強まっている。

 シドニー・モーニング・ヘラルド紙(電子版)が伝えた。

 2012年にNSW州政府が発表した長期輸送マスター・プランの改訂版が10月22日付で「将来の輸送戦略」草案として発表された。この草案では、技術、改革に加え2056年頃までの人口増加によって政府のビジョンも変化を余儀なくされるだろうとしている。

 大計画では、シドニー首都圏を3つの大都市に分割し相互連絡でつなぎ、シドニー首都圏住民の3分の2が職場、家庭、基幹サービスの間を30分以内に移動することができるようになる。ただし、40年待たなければならない、としている。

 また、この戦略では、「公共交通機関の営業経費と料金、広告その他による収入とのギャップが2012年以来年平均4.5%で広がり続けており、2016年にはギャップが36億ドルに達していること、また、シドニー・メトロなどのインフラストラクチャ建設も増えているため、営業経費も拡大しており、2026年にはギャップが56億ドルに達することになる」としている。

 過去には公共交通機関の営業経費の60%程度が料金その他の収入によってまかなわれていたが現在では29%程度にしかならなくなっている。このままギャップが拡大し続けると教育や医療などの重要な行政サービスの財源が圧迫されると警告している。

 また、公共交通機関の直接受益者でない納税者が公共交通機関にも平等に負担しなければならないことについては、公共交通機関が広く経済や健康、環境への利益が大きいことから十分に正当化できるとしている。ただし、両者の負担と受益のアンバランスは是正されるべきだとしている。
■ソース
Pressure on Sydney public transport fares as operating costs set to hit $5.7b

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