マヌス島の領外難民収容センター閉鎖

電気水道の止まった施設に収容者滞在

 オーストラリア政府がパプア・ニューギニア(PNG)のマヌス島に設置した領外難民収容センターはPNG政府が先に閉鎖を決めており、PNGに定住を決めた収容者以外のセンター収容者の行く先はオーストラリア政府の責任としていた。一方、ピーター・ダットン豪移民相はこれまでの態度を変えておらず、大勢の収容者がPNGへの定住を拒否し、電気・ガス・水道が止められ、撤去の始まっている敷地に滞在を続けている。11月2日には、一旦収容所から退去した収容者が収容センターに向けて20kmの距離を歩いて戻っているとの報道があった。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 国連の難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、豪連邦政府に対して現在のマヌス島の緊急人道問題を解決するよう要求している。また、ニュージーランド政府は収容者100人を引き受けると発表している。また、ニュージーランド出身の映画俳優、ラッセル・クロウさんは、この事態を「オーストラリア政府が恥ずかしい」として、個人的に難民を引き受けると語っている。

 男性収容者は、ロレンガウに設置された代替宿舎に一旦は入ったが、そこを抜け出して収容センターに歩いて戻っており、警備員2人が付き添っているが、収容者がセンターに戻るのを止めようとしている気配はないと報道されている。また、男性の前後には警察車も伴走している。

 センターには600人の男性収容者が滞在しており、PNG政府の退去勧告を拒否し、電気、水道、食料の供給も途絶えている。

 そのような状況でUNHCRは、「収容者がPNGの外の適切な長期的移住先に落ち着くまで、収容者の福利は豪政府の責任」としている。

 これに対して、ダットン移民相は、「安全で警備のしっかりした代替宿舎が用意されており、保健衛生その他のサービスも整っていると収容者に伝えた。収容者は難民支援団体の言うことはすべて口実に過ぎない」としており、膠着状態になっている。

 QLD州選出のマレー・ワット労働党上院議員は、ツイッターでダットン大臣を批判し、「難民収容センターでこのようなことが起きることは何か月も前から言われていたこと。またしてもダットン大臣の無策の失敗だ。収容者の運命に対する責任を逃れることはできない」と語っている。
■ソース
Manus Island asylum seeker returns to detention centre after walking 20km from alternate accommodation

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