大手5社に1社は法人税を払わず、10年非課税も

保守連合政権の法人税減税提案も無意味

 ABC放送が独自に調査したところ、国内大手企業の5社に1社が法人税を払っていないということが明らかになった。現在、保守連合政権は法人税減税を提案しているが、企業はすでに様々な名目で法人税課税額を大幅に引き下げたり、ゼロにしたりしており、法人税減税は無意味との声もある。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 カンタス航空の場合、アラン・ジョイスCEOが着任した時期と一致する10年近く前から法人税をまったく払っていないが、ジョイスは法人税減税提案支持著名人の一人。

 カンタス航空は1064億ドルの収入があるが、2009年以来すでにオーストラリアの様々な優遇税制を利用しており、同様に法人税をゼロにしている大手企業は380社にのぼる。

 また、航空会社では、バージン、タイガレア、エティハド、エミレーツ、カタールなど、いずれも2013以来法人税を払っていない。

 ABC放送の番組で、スコット・モリソン財相は、「減税で企業に余裕ができれば賃上げになる」と語っているが、ABC放送の経済プレゼンター、エマ・アルベリチ氏は、「企業減税が高賃金に結びつくという説得力のある証拠はない」と否定している。

 ABC放送の問いに答えて、カンタスとバージン社は、オーストラリアの税法を完全に合法的に使った結果、過去の損失をすべて将来の利益から相殺することができる、と語っている。

 また、エナジーオーストラリア社は2016年6月までの3年間に170万世帯の電気・ガス顧客から240億ドルの利益を得ているが、税金を払っていない。同社は、「2006年以来、19億ドル分の資産を減価償却してきた」と語っている。

 金融ではゴールドマン・サックス社はNSW州と巨額の契約を結んだが、3年間に18.4億ドルの利益を出しながら法人税はゼロだったが、ABC放送は、JPモルガン・チェース、アメリカン・エキスプレス、バークレーズ銀行、スコットランド銀行の名前も挙げている。

 また、オーストラリアの税法により、海外企業はオーストラリア国内での利益を海外の系列企業または親企業に移転することができる他、オーストラリアの子会社に高い金利で貸付け、利息を海外に支払わせることができる。

 ABC放送のスティーブン・ロング氏は、「このように様々の法人税引き下げの名目があり、その負担は納税企業や個人にかかってくる」としている。
■ソース
Tax-free billions: Australia’s largest companies haven’t paid corporate tax in three years

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