「排出権取引制度で電力料金を抑えることができた」

退任首相内閣府事務次官がABC放送で発言

 労働党連邦政権時代から務めてきたマーチン・パーキンソン前首相内閣府事務次官が、離任にあたり、ABC放送の時事番組「7.30」で、労働党連邦政権が導入し、マルコム・タンブル前首相も支持していた排出権取引制度(ETS)について、「10年前に実施されていれば電力料金も今より安くなっていたはず」と語った。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 パーキンソン氏は、「ETS以外の対策は、Renewable Energy Targetであろうと他の何であろうと、初めから炭素排出に価格を付ける以外の手段はすべて金がかかることになる。その違いは、ETSの場合、常に炭素排出のコストが目の前にあり、排出権を得るためには金を払わなければならないということが突きつけられている。しかし、Renewable Energy Targetにしろ他の何にしろ、炭素排出のコストが消費者の目から隠されている。しかし、そのコストは電力料金に組み込まれているため、最終的に消費者がその価格を支払わなければならない。現在、その負担がエネルギー価格に反映している。もし、ETSがあのまま実施されていればそのコストは経済全体に広げられていたはずで、電力料金ももっと安くなっていたはずだ」と語っている。

 パーキンソン博士は、ハワード保守連合政権末期の2007年に排出権取引制度(ETS)に気づいており、「ハワード首相の政策のためにETSについて検討を始めた。将来的にテクノロジーが安くなっていくことに留意していた。実際にテクノロジーの価格がどんどん下がってきた。しかも誰も予想しなかったほど急激にコストが下がっていった。炭素排出権価格制の特長は、その安くなっていくテクノロジーの採用を加速することにあった」と語っている。

 さらに、「もし、2009年に労働党政権の提案した二酸化炭素汚染削減制度(CPRS)が採用されていれば、電力価格引き下げに成功していただろう。明示的にしろ暗示的にしろ炭素排出のコストがあり、現在のところ、そのコストは電力、ガス料金に含まれている。長期的に可能な筋の通った政策が採用されるまで電力料金は本来よりも高いままになるだろう」と語っている。
■ソース
Power prices would be lower under emissions trading scheme, outgoing public service head Martin Parkinson says

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