政府、「年金受給70歳に引き上げ」

アボット「驚きのない政府」の公約違反

 トニー・アボット保守連合は、昨年9月総選挙の前に、「驚きのない政府、言い訳しない政府、責任ある政府」を掲げ、ジュリア・ギラード元労働党連邦政権が炭素価格付け法案を提出し、緑の党との合同でこれを成立させたことで、「ジュライアー(嘘つきジュリア)」などとして2年間責め続けた。しかし、アボット政権も公約を破らなければならない立場に追い込まれつつある。高額所得女性を優遇する有給産児休暇(PPL)や、消費税増税なしなどいくつもある。ただし、アボット保守連合政権はすべて前労働党政権の放漫財政と言い訳することができる。ジョー・ホッキー財相はことあるごとに「財政難」を訴えており、5月予算案で国民に厳しい予算内容を受け入れさせる地ならしをしている。

 4月11日、アボット保守連合政権が、「年金受給年齢を70歳に引き上げる」ことと、「年金額の物価上昇率連動」を変更する考えを積極的に検討していると報道されている。

 これに対して、労働党、高齢者団体、労働組合などが、「トニー・アボット首相は、年金のカットや変更はないとした選挙前の公約を破ろうと準備している」と批判の声を挙げている。今週、アメリカの首都を訪れていたジョー・ホッキー財相が、「連邦財政を安定した状態にしなければならない」と強調し、さらに、「2010年から2050年までの間に65歳から84歳までの国民の人口は倍になり、85歳以上の人口は4倍になる」と語っており、5月予算で年金受給年齢を引き上げ、受給額を低く抑える年金制度変更を国民に受け入れさせる地ならしが着々と進められている。

 2009年、ケビン・ラッド労働党連邦政権も2017年から2023年までの間に年金受給開始年齢を65歳から67歳に引き上げる制度改定法案を通過させており、アボット保守連合政権はさらに3年引き上げることになる。現在、年金全額受給者は142万7,000人、一部受給者も943,000人いる。(NP)

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