両政党の難民政策弾劾の公開書簡

200人著名人「我弾劾す」グループ

 8月10日、著名な医師、弁護士、学者、難民支援運動家ら200人近くが公開書簡に署名し、発表した。この公開書簡は、連邦政府を弾劾し、自由党、労働党双方の「難民政策」が意図的に難民認定希望者を収容する有害な政策であり、また国民世論を操縦し、領外難民収容センターの設立運営で国家財政を浪費していると弾劾している。

 「我弾劾す(J’Accuse)」は、19世紀末、フランス陸軍のユダヤ人アルフレッド・ドレイフュス大尉がドイツのスパイの嫌疑をかけられたが、ユダヤ人のために予断と偏見、さらに軍部内で大尉を陥れる工作が行われた可能性があり、公正な裁判を受けられずに有罪判決を受けた。これに対して作家のエミール・ゾラが「J’Accuse」で始まる政府・軍部弾劾の論陣を張り、そのためにゾラも刑事訴追を受けたため、イギリスに亡命したが、再審で新しい証拠が出され、ドレイフュス大尉が無罪判決を受けるとゾラもフランスに帰国した。

 公開書簡で、難民認定希望者の収容と書類審査を国内で行うことや一定期間を過ぎればオーストラリア社会に解放すること、難民や人権に関する国際条約や協定を遵守することを求めている。

 署名者には、元連邦家裁首席判事で現在メルボルン大学法学教授、国際児童権利会長のアラステア・ニコルソン氏、元NSW州検事総長のニコラス・カウデリー氏、UNSWの名誉医学教授で全豪医療改革連合創設者のジョン・ダイワー氏、女権運動家のエバ・コックス氏、元連邦オンブズマンのアラン・アッシャー氏らオーストラリアの各界で重要な仕事を行ってきた人々が名前を連ねている。スポークスウーマンのルイーズ・ニューマン教授は、「参加者は子供を含め、弱い立場の人々を強制的に長期間収容所に閉じ込めることは非常に危険だという考えで一致している。ニューマン教授は、昨年12月にトニー・アボット政府が廃止した「移民保健諮問グループ」のメンバーを務めた精神科医で、「アボット政府は、難民希望者を長期間収容所に閉じ込めることが非常に危険であることを十分に承知していながら気にとめることなく政策を実施した。その行為に危機感を感じる。政府責任を追及すべきだと考えている」と述べている。

 公開書簡は、政府、与野党の行為を13点列挙し、弾劾している。また、一般社会の無知につけ込み、人種差別的なメディア報道を助長し、地域の統治能力の弱い国々に難民認定希望者を押しつけるシニカルな交渉を進めてきたことにも触れて弾劾している。

 スコット・モリソン移民相は、昨年9月の総選挙勝利以来難民希望者政策には徹底した情報統制、報道管制を敷いており、事件が明るみに出る度に政府政策を弁護している。(NP)

http://www.smh.com.au/federal-politics/political-news/jaccuse-group-condemns-government-over-wilful-racism-and-neglect-of-asylum-seekers-20140809-3dezx.html

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る