NSW州、医療用マリファナの合法化に

化学療法などの苦痛緩和に限り

 アメリカなどではいくつかの州で大麻(マリファナ)の市販が限定的に解禁されている。これまでオーストラリアでも完全解禁の他に、「がん末期患者などの苦痛緩和の医療用に限って使用を認めてはどうか」という意見があった。また、がんの化学療法、放射線療法には患者に極度の不快感が伴い、その苦痛緩和にも使うことが提案されている。

 9月16日、NSW州政府が作業班を設立したことが報道されている。この作業班は医療用マリファナの試験実施を行い、供給や流通などで起きる問題の解決策などを研究し、2014年末までに報告書を提出する。また、NSW州政府は警察向けのガイドラインの作成を始めており、警察官が所持者を発見しても、その所持者の氏名が「末期患者」として登録されていれば罪に問われない。

 マイク・ベアードNSW州首相が州議会で答弁し、「タムワースの末期患者、ダニエル・ハスラム氏の苦難を知って心が動かされた。全国に向けて言うべきではないか。患者の苦痛に対して何らかの救済をすべきではないかと。患者だけでなく、周囲の人々、介護者、家族らが心安らげるようにしたい」と発言した。

 ハスラム氏の母親、ルーシーさんは、息子の苦痛を和らげられるよう、医療用マリファナの合法化キャンペーンを続けてきた。ダニエルさん(24)は、腸がんと診断され、マリファナの有効成分カナビスが化学療法による苦痛を和らげる効果があることを知った。ルーシーさんは政府の決定を知って大喜びで、「(ベアード州首相も)親の身だから子供が苦しむの見ながら何もできないつらさがよく分かっているのだと思う」と語っている。

 ベアード州首相は、「NSW州はこの問題で全国に先駆けている。今後はこれを全国に広めることだ。これ以上待つことはない。もう十分待った」と発言している。

 ケビン・アンダーソン国民党議員は、医療用マリファナ解禁の議員法案草稿を練ってきたが、「これからは州政府がやってくれることになってほっとしている。これほど進んだ政府は国内にはない」と語っている。(NP)

http://www.abc.net.au/news/2014-09-16/nsw-government-announces-medical-marijuana-trial/5747882

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