中国が番組問題でABC放送威嚇

中国大使館は脅迫の事実に微妙

 9月30日、ABC放送が中国西部のウイグル自治区のウイグル少数民族政策を取材、間もなく放送する予定になっており、これに対して中国政府が遠回しな威嚇を行っているとの報道が流れている。

 ABC放送は時事番組「Foreign Correstpondent」で、しばしばウイグル少数民族独立派運動封じ込め政策を放送することになっている。中国大使館は、中国政府が遠回しな威嚇を行ったという主張に対して否定していない。

 フェアファクス・メディアは、「同番組が9月30日夜に放送されることになっているのに先だって、中国政府が、『ABC放送がスティーブン・マクドネル北京駐在特派員のレポートを放送すれば両国の外交関係が損なわれるだろう』と威嚇した」と報道している。ABCのマクドネル・レポートは、新疆地区のムスリム派少数民族に対して暴力的苛酷な取締を行っていることを取り上げており、2週間前にキャンベラの中国大使館がABC放送のマーク・スコット会長に連絡し、遠回しな威嚇で番組を放送しないよう要求したとされている。さらに中国大使館高級館員2人がABC放送のマイケル・ミレット通信部長と面会している。

 フェアファクス・メディアは、中国大使館のスポークスウーマンの声明として、「威嚇」があったことを否定せず、代わりに、「新疆地区の違法分子が暴力的な独立分離キャンペーンを行っている。新疆地区に関する中国の立場ははっきりしている。新疆のウイグル民族グループは中国国家の切り離せない一員である。新疆関係の問題は、中国の統治権、領土の一体性の問題を帯びており、いわゆる民族問題、宗教問題なるものは存在しない」と報道している。

 ABC放送の制作部長は、「マクドネルとカメラマンのウエイン・マカリスターは、報道を妨害しようとする中国当局の断固とした行動にさらされながらもウイグル少数民族の苦難を記録しており、2人の不撓不屈の決意の表れだ。取材撮影中のマテリアルの安全確保とそのマテリアルをオーストラリアに無事に持ち出すことについて常に気がかりだった」と語っている。

 中国の裁判所がウイグル少数民族の学者で広く尊敬を受けている学者、イルハム・トフティ氏に対して終身刑を言い渡しており、世界中から非難を浴びている。また、2009年にはメルボルン国際映画祭で亡命しているウイグル少数民族リーダーのレビヤ・カデール氏に関するドキュメンタリー・フィルムの上映を中止するよう求めた中国政府に対して映画祭主宰者がこれを拒否している。報道の内容に政府が干渉することが当たり前になっている中国の意向がABC放送の意図を変えることはあり得ないと思われる。(NP)

http://www.smh.com.au/federal-politics/political-news/embassy-refuses-to-deny-claims-chinese-government-issued-veiled-threats-to-the-abc-over-foreign-correspondent-episode-20140930-10o6z4.html

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