「ショーテンは経済的に女々しいやつだ」

コーマン予算相が自ら招いた舌禍

 政治家というのは忙しくて世相の変化を読んでいる暇がないのか、権力の頂点近くにいて誰も正す側近がいないのか、しばしば前近代的な発言でひんしゅくを買っている。今度はマシアス・コーマン予算相が、ビル・ショーテン労働党党首を、「経済的に女々しいやつだ(economic girlie-man)」と呼び、自らは「性差別者」の非難を受ける立場になった。

 時あたかも、シドニー・モーニング・ヘラルド紙(SMH)ロス・ギティンズ経済編集長とグリフィス大学のトニー・メイキン経済学教授とが同紙で舌戦を始めた。そちらは政治家の舌戦よりは読むに値するとも言える。それはともかくとして、コーマン大臣の発言は、前カリフォルニア州知事を務めた映画俳優アーノルド・シュワルツネガー氏の発言と紹介されているが、ショーテン議員の「労働党なら、保守連合よりも財政黒字を回復する可能性がある」という発言に対して、スカイ・ニューズのインタビューに答えて、「労働党の問題は、ビル・ショーテンが経済問題で女々しいやつだということだ。彼は、労働党が残した財政問題を回復するために必要なものを持っていない」と発言した。

 早速、「女々しい」という言葉を非難されたコーマン大臣は声明を発表し、「この発言は女性に対する自分の見方ではなく、ビル・ショーテンに対する見方を表現したものだ。ビル・ショーテン、労働党、緑の党がどんなに怒った振りをしてみても、彼は軟弱すぎて労働党が残した財政問題を解決することはできない」と繰り返した。

 これに対して、ペニー・ウォング労働党貿易スポークスウーマンがスカイ・ニューズのインタビューに答え、「コーマン発言は若い世代に憂うべきメッセージを示したことになる。大臣がgirlを侮辱する言葉として使うなら、子供たちに難と教えればいいのか? コーマン氏がどう責任転嫁しようと、girlieという言葉を自信に欠け、軟弱な人物という意味で使ったことは確かだ。今時、道理の通った発言とは思えない。girlieの代わりに人種差別的言葉を当てはめてみればみんなが怒る理由が分かるというものだ」と語った。

 クリストファー・パイン教育相もスカイ・ニューズのインタビューを受け、コーマン大臣の発言を擁護したが、girlie発言については答を避けた。タニヤ・プリバセク労働党副党首は、「コーマン発言は予算問題から目を逸らす材料になっている。我が国は、他の国の元首を『シャーツフロントしてやる(正面から激突して相手を地面に倒す)』というフットボールでは禁止されている戦術を口走る首相や自分をアーノルド・シュワルツネガーと妄想する予算大臣ができてしまった。コーマンに理解できないのは、この予算案が社会的弱者を直撃する予算だと言うことだ」と語っている。

http://www.abc.net.au/news/2014-10-19/cormann-defends-calling-shorten-an-economic-girlie-man/5825110

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