キリスト教保守団体がメールで根回し

アボット氏めぐる内紛で首相支持工作

 2月、連邦議会与党保守連合議員がトニー・アボット首相の進退をめぐり、リーダー選び直し動議を党議員会議にかける動議が61票対39票で否決され、選び直し動議そのものが協議されなかった。しかし、3月16日になって、キリスト教保守団体がスパム・メールをばらまき、アボット氏支持のキャンペーンを起こしていたことが明らかにされた。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 ABCテレビ放送の時事番組「フォー・コーナーズ」は、全国市民会議(NCC)と名乗るロビー・グループがメンバーなどに向けて「自由党議員にスパム・メールを送りつけるキャンペーンを呼びかけていたことを明らかにした。この工作が暴露された16日には朝から自由党のフィリップ・ヒギンソン財務担当がアボット首相の主席補佐官、ピータ・クレドリン氏を追い出そうとしているという秘密文書が漏洩されたばかり。NCCのメール・メッセージはNCCの姉妹団体、全豪家族協会のウエブサイトにつながっており、この団体を通せば100人近い自由党議員に一度に同じ文面のメールを送ることができる。そのため、議員側は、「党員会議までの毎日、多数のスパム・メールが殺到した」と語っており、エリック・アベッツ上院議員は、「最後の2日間ほどは電子メールで、リーダー選び直しはやり過ぎとかその他のナンセンスが殺到していた」と語っている。

 フォー・コーナーズでは、NCCの電子メールが間違ってシドニーの弁護士のところにも発送されたことからNCCのスパム・キャンペーンが明らかになったことを問題にしており、一方NCCのパトリック・バーン副会長は、「戦術は非常に効果的だった」と自慢している。

 NCCはアボット首相を高く評価しているが、首相もNCC創設者のB.A.サンタマリアを「自分にとって初めての政治的指導者だ」と語っている。カソリック保守のサンタマリアは労働党党員だったが強固な反共派で、ムッソリーニを評価するなどの面があり、労働党を抜けて民主労働党(DLP)を建党した。
■ソース
Christian group NCC orchestrated email spam campaign supporting Tony Abbott ahead of spill

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