DNA解析新技術で、アボリジニが大陸最初の住民と確認

レーク・マンゴの遺跡に残された人骨が大陸で最古と判定

 最新のDNA解析技術を使って、NSW州西部のレーク・マンゴ付近のアボリジニ遺跡から見つかった人骨を分析した結果、その人骨がオーストラリア大陸最古と判定された。

 ABC放送(電子版)が伝えた。

 研究グループは、今回の研究結果で、レーク・マンゴ付近で発見された人骨は、オーストラリア・アボリジニが渡来する以前に大陸に住んでいたが今は絶滅した現代人類の一つの系統のもので、アボリジニがこの人々を追い出したのではないかとする2001年の研究論文が覆されたとしている。

 2001年の研究は豪州国立大学(ANU)のグレッグ・アドコック博士が主導したチームが4万年前のマンゴ・マンから抽出したミトコンドリアのDNAを解析した結果だった。

 しかし、現在、グリフィス大学のデビッド・ランバート教授ら研究グループは、新しいDNAシーケンシング法を採用し、世界遺産に指定されているウィランドラ・レークス地域から発掘されたマンゴ・マンの骨を再解析した。その結果、「再解析したマンゴ・マンのサンプルからヨーロッパ人5人分のシーケンスが見つかった。つまり、マンゴ・マンのサンプルは現代人、おそらく調査に携わった人々によって汚染されてしまっている」として、2001年論文発表当時に挙げられた懸念を裏付けた。また、「2001年当時より進んだ技術を使って解析した結果、現代アボリジニの祖先が大陸最初の人類ではないとする根拠は見つからなかった」と述べている。

 ランバート教授は、「2001年論文ではポリメラーゼ連鎖反応という技術を使い、DNAの非常に短いシーケンスを増幅させているが、昔のDNA解析法は、サンプルに存在しないシーケンスを増幅しがちで、たとえばその骨を扱った人々のDNAシーケンスを拾ってしまうことがある。現代のDNAシーケンシング技術は、サンプル中のDNAをすべて増幅し、ヒトのシーケンス、ウイルスのシーケンス、細菌のシーケンスなどすべて拾い出し、元々のヒトのDNAが残っているかどうかを読み取ることができる」と述べている。その結果、マンゴ・マンを同定する手がかりとなるDNAは見つからなかった。

 マンゴ・マンの伝統的保護者であるムチムチの人々の長老、メアリー・パピン氏は、「研究グループにマンゴ・マンの遺骨を調べることを許可して良かった。これでアボリジニが大陸最初の人間ではないという説が覆された」と語っている。

 ランバート教授の研究では、ウィランドラ地域で見つかった20点を超える人骨を調べ、一人から完全なミトコンドリアのゲノムを発見した。ただし、いつ頃の人骨かはまだ明らかになっていないとしている。
■ソース
New DNA technology confirms Aboriginal people as first Australians

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