旦那はオージー「地上の楽園アサートン高原での新米日本語教師編 その4」

旦那はオージー

第30回
地上の楽園アサートン高原での新米日本語教師編 その4

【前回までのお話】オーストラリアへ移住後、アサートン高原へ引っ越し、念願のフルタイムの教師へ転身した。

日豪の学校システムの違いについて(第3回)

オーストラリアの学校に勤務し始めてから一番驚いたことが、「ちょっとでも具合が悪かったら休む」という文化。

日本では休み明けや金曜日などに、「サボっているのでは?」と思われるのが嫌で病休の電話連絡がなかなかできない人もいるのでは。オーストラリアでは少しでも体調が悪くなれば、前日どんなに元気に見えたとしても、更にその人が担当の会議や行事があったとしても、突然に休む。そして次の日には、ケロッとして出てくるのだ。

日本人のように「熱があっても、咳が出ていても、我慢して出勤してくる」などということは“絶対に”無い。日本人の背景にある思想は「病気になるのは自己管理が出来ない未熟者だから」「風邪くらいは吹き飛ばせなくてどうする?」「病気になると同僚に迷惑だ」「ロボットのように休まずに働く労働者が望ましい」ではないだろうか。

イラスト=たこり
イラスト=たこり (Web: takori.go-jin.com)

対してオーストラリアでは、「人間はロボットではないのだから、体調が悪くなるのも当たり前。病休は仕方がないこと」「パーフェクトな人間なんぞいやしない。だから失敗しても許される」「人間は働くために生きているのではない。権利である有給休暇をどんどん使って人生を楽しみ、家族や恋人と過ごしなさい」「会社にはあなたの仕事の代わりをする人間はいるけれど、家庭であなたの代わりはいない」なのだ。

当然、金曜日の午後3時半過ぎには皆さんさっさと帰宅して、校内には誰もいない(部活動もないし、教室清掃も無いからね!)。ある金曜日、私が残業していたら、管理職のスタッフに「早く帰りなさい」と促され、「まだ、午後4時なんですけど?」と思った次第……。

北海道での教員時代、金曜日の午後5時半過ぎに「勤務時間は過ぎていますが、6時から緊急の職員会議を行います。出席出来る方だけ会議室にご参集ください」と校内放送が。全職員の8割以上の教諭が出席したエピソードをふと、思い出した。


<著者プロフィール>
ポップ登美子

◎北海道札幌市出身。オージーの夫と2人の子どもとともにノーザン・テリトリーに在住中。本紙コラムのほかにも、「地球の歩き方」海外特派員などでのフリーランス・ライターや日本語ガイド、日本語教師としても活躍中。
Web: ameblo.jp/kangaroo777
www.facebook.com/miffy777/
ameblo.jp/darwin-japanese

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