旦那はオージー「地上の楽園アサートン高原での新米日本語教師編 その9」

旦那はオージー

第35回
地上の楽園アサートン高原での新米日本語教師編 その9

【前回までのお話】オーストラリアへ移住後、アサートン高原へ引っ越し、フルタイムの教師へ転身。

日豪の学校システムの違いについて(第8回)

オーストラリアの学校のすばらしいと思うシステムは、家庭の事情に合わせて、パートタイム教師として勤務できることである。例えば息子の小学校の担任の先生は2人体制で、最初に聞いた時は「え?」と思った。

私が日本語教師として勤務したT小学校の7年生(当時は7年生までが小学生。現在は6年生まで)の担任は女性2人で、月~水曜日まではS先生、木・金曜日の担当がK先生だった。もう子育てもほとんど終わった2人は、あくせく働く必要がないので、ここ数年間はこのような勤務体系でいつも2人でペアを組んで、同じ学年を教えているのだということだ。

オーストラリアでは希望しなければ転勤がなく、希望しない学年を教えなくても良い(つまり低学年の教材を研究する必要もなければ、教科書や付属教材を持っている必要もなくなる)。そして、日本の小学校の教師のように「どんな学年でも対応できる」オールマイティーな教師は求められていない。だから個人の負担が少なく、休暇も12週間と長いので、子育て中の女性には働きやすい職場だ。そのせいなのか、私が勤務した小学校の9割、中学・高校でも7、8割が女性教諭で、女性の校長・教頭は珍しくなかった。

イラスト=たこり
イラスト=たこり (Web: takori.go-jin.com)

「来年度は1年間休みます!」

日本では、年度末に「校務分掌希望調査書」(来年はどこの学年で、どの分掌(進路、教務、生活部など)を担当したいか)の提出が義務付けられている。つまり、来年度も働くという前提だ。しかしオーストラリアでは「来年もこの学校で勤務を希望しますか?」から質問項目が始まる。一番驚いたのが「来年は夫の事業を手伝うので、1年間休暇を取ります」と言ったS先生が次の年に復職したことと、このよう柔軟な勤務体制が許されていることだ。日本でも介護休暇などがあるが、余程のことがないと誰も取得しない休暇である。ましてや「南米に行きたくなったから」と退職、夫婦で移住するなんてあり得ない話だ(でも羨ましいなあ)。


<著者プロフィール>
ポップ登美子

◎北海道札幌市出身。オージーの夫と2人の子どもとともにノーザン・テリトリーに在住中。本紙コラムのほかにも、「地球の歩き方」海外特派員などでのフリーランス・ライターや日本語ガイド、日本語教師としても活躍中。
Web: ameblo.jp/kangaroo777
www.facebook.com/miffy777/
ameblo.jp/darwin-japanese

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