旦那はオージー「太鼓腹と温泉編」

第44回
太鼓腹と温泉編

【前回までのあらすじ】極寒の北海道から、オーストラリアへ家族4人で移住。オージーの夫との一風変わった日常生活を綴っている。

日本人は基本的には優しいが、体形のことになると、他人に対してかなり辛らつになる人が多い、と感じたことはないだろうか? 通り過ぎた人を見て「あの人、太り過ぎ」「よくあんな太い脚を出して歩けるなあ」と思うだけならともかく、「デブはスカートを履くな」と公言する男性もいる(たまに女性も)。

その理由は、太り過ぎ・肥満の範ちゅうに入る人が、人口の40%を超えるオーストラリアと違って、肥満は人口の数%しかいない日本社会にある。太っているだけで目立ってしまうのだ。(私も含め)太めの人には、日本は住みづらい社会かもしれない。さて、夫は身長186センチで股下は90センチを超え、体はスリムなのだが、なぜかお腹だけぽっこりしているリンゴ型体形である。

新婚当初に、「もっと痩せた方が良いのに……」「お腹が出ていない方が格好良い」「脚が長いのだから、お腹さえ引き締まればパーフェクトな体形だよ」などと、体形について散々言い過ぎたせいか、夫は人前で裸になるのを嫌がるようになってしまった。

私「温泉に行こうよ」
夫「皆が僕の裸(お腹)を見るから嫌だ」
私「プールに行こうよ」
夫「みんながジロジロ、僕の胸毛や裸(お腹)を見るから嫌だ」

娘や息子は温泉が大好き。子どもたちと行けば気分も変わるかと思ったが、「僕は行かない」の一点張りで子どものように頑なになってしまった。「私が悪かった」と反省しきりであるが、時既に遅しである。

イラスト=たこり
イラスト=たこり (Web: takori.go-jin.com)

日本に住んだことがある外国人なら、似たような経験をしていることが多い。

「どうして日本人は胸の大きさでからかったり、太めだからといってあからさまにジロジロ見るのかしら?」(元英語教師、30代女性)と率直に語ってくれた人もいた。

「日本人のお客さんは僕のお腹が出ているからと言って、触ってくるんだよ。『わー気持ち良い』とか言って……。こっちは全然、気分良くないけどね」(ツアー・ガイド、30代男性)

皆さん、気を付けてくださいね。


ポップ登美子
北海道札幌市出身。オージーの夫と2人の子どもと共にノーザン・テリトリーに在住中。本紙コラムの他にも、「地球の歩き方」海外特派員などでのフリーランス・ライターや日本語ガイド、日本語教師としても活躍中。
Web: ameblo.jp/kangaroo777
www.facebook.com/miffy777/
ameblo.jp/darwin-japanese

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