第54回 日豪の選挙と政治の違いについて思うこと

JFPピースフル通信

 

オーストラリア国内の平和への動き、
メンバーの平和への思いをお伝えするコラム
 

第54回 日豪の選挙と政治の違いについて思うこと 
永見粧子(JfPメンバー)

 

日本では参議院選挙が終わり、オーストラリアでももうすぐ選挙ですね。オーストラリアでは、すったもんだの党首選の末にケビン・ラッド氏が返り咲いた途端、現政権労働党の人気が上昇し、今現在は野党保守連合に五分五分にまで迫っているというのは皆さんご存知の通りです。前首相ジュリア・ギラード氏が定めた9月14日の投票日が、8月あるいは10月になるという噂もあります。

今回は、私がメルボルンに住んで常日ごろから感じているオーストラリアの政治、メディアなどについて書いてみたいと思います。

まず、人々にとって政治がとても身近でオープン。例えば、毎朝8時半から774ABCメルボルンで放送されるABCラジオ・トーク・ショーでは、リスナーのいろいろな質問に、市長、州知事、VIC州警察長官といった方々が気軽に答えています。

また、皆さんもご覧になっていると思いますが、ABCテレビの「Q&A」もあります。バランスよく選出されたパネリストたちに、会場の参加者たちが質問する公開討論会です。トニー・ジョーンズの進行が絶妙で「そこまで言う!?」といった、日本では考えられないような厳しい質問にも、閣僚たちは用意された紙を見ず、自分の言葉で具体的にテキパキと答え、討論しています。その姿を見ると「羨ましいな、なぜ日本ではこういう番組が作れないのか?」とため息が出てしまいます。

このように、オーストラリア人が主体的に政治に関心を持つのは、その政策が自分の生活に密接に関係することを知っているからでしょう。日本人はその実感が乏しいため、政治に無関心になるのでしょうか。

いろいろな理由が考えられますが、日豪で大きく違う2つのことは、オーストラリアでは「投票」は強制義務、日本は「任意」という点です。もう1つは、オーストラリアは2大政党が競り合っている一方、日本は戦後から60年あまりはほぼ自民党、もしくは自民党連立政権で、競争がなかった点です。民主党が国民に支持され、選挙公約を掲げ圧勝し、「ついに日本にも2大政党時代到来か」と思いきや、内部分裂劇を演じ、3.11の東日本大震災の対応問題もあり、国民の失望と怒りを買いました。その反動で、再び自公民連合に戻ったことは皆さんの記憶に新しいところですね。

知らなければ行動を起こせないのは自明の理。戦後史や、日米地位協定、憲法、福島原発関連など、読みやすい資料が、たくさんネット上や本で出ています。ぜひ読んで考え、民主主義の原点「人民の人民による人民のための政治」を改めて確認すべきではないでしょうか。


JFPピースフル通信

Japanese for Peaceプロフィル
2005年3月に設立した日本人を中心とする平和活動グループ。毎年8月に広島・長崎平和コンサートを開催。そのほか多数のイベントを企画すると同時に、地元のグループや活動家、他民族のグループとも交流を持ち、平和活動のネットワークを広げている。
Web: www.jfp.org.au
Email: info@jfp.org.au

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