マーク・バトラー大臣

政界こぼれ話

政界こぼれ話人物編 その135

マーク・バトラー大臣

ナオキ・マツモト・コンサルタンシー:松本 直樹

労働党のマーク・バトラー精神保健・高齢化大臣は、1970年7月8日に首都キャンベラで誕生している(41歳)。政治的名門の出で、祖父も曽祖父もSA州の州首相を務めた(注:ただし両者ともに保守政党の所属であった)。

大学はSA州の名門アデレード大学で、同大学より人文学士のほかに、優等で法学士の学位を取得。さらにディーキン大学より国際関係論の修士号も取得している。

大学卒業後は労働運動に身を挺(すい)し、左派系労組の「酒類・ホスピタリティー・その他労働組合」(LHMU)の幹部として活躍。結局、LHMUには15年にわたり奉職したが、その内の11年はLHMU SA州支部書記長の要職にあった。

また強力な労組のバックもあって、バトラーは弱冠26歳で労働党SA州支部議長、そして30歳の時には労働党連邦執行部の委員に就任するなど、労働党内でも若くして重要な地位に就いている。

連邦政界入りはラッド労働党政権が誕生した2007年11月の選挙で、SA州にある労働党の超安全選挙区のポート・アデレード連邦下院選挙区から出馬して初当選している。そして09年6月に実施されたラッド政権の内閣改造では、閣僚への登竜門である政務次官に任命され、フロント・ベンチャー入りを果たした。その後、10年8月選挙後の第2次ギラード政権の組閣では、閣外の精神保健・高齢化相として初入閣を果たし、しかも11年12月に実施された改造では、同じ所掌ながら閣内大臣に昇格するなど(注:同時にほかの所掌も追加された)、正に超特急での昇進を続けている。

思想、信条だが、バトラーは労働党の左派、正確には穏健左派に所属する。知性の高さで有名である。人柄だが、若手有望株の筆頭と目されているにもかかわらず、目立ちたがり屋といった面は全くなく、それどころか控えめで、やや内気な性格とされる。また大労組の幹部、派閥の実力者として、おどろおどろしい世界で活動してきたバトラーだが、敵は極めて少なく、誰もが「ナイス・ガイ」と評している。

政界での友人だが、バトラーも学生時代より政治活動に携わってきたことから、その当時の同志的人物とは今でも親しい。例えば、同じくアデレード大学卒で、党内左派でもあるウォン連邦予算大臣や、SA州のウェザーリル州首相などである。ただバトラーはSA州右派の実力者であるファレル連邦上院議員とも親しい。このファレルとバトラーは、昨年6月の「ラッド降ろし」ではともに活躍した間柄である。家族は細君と2人の子ども。オージー・ルールのポート・アデレード・パワーの熱狂的ファンである。

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