イタリアの夏の味

まさこのメルボルンライフ

メルボルンの、とあるラテン系一家での
日本人主婦奮闘記!
まさこのメルボルンライフ
イタリアの夏の味

夏の暑い日に「氷」と書かれたのれんを見ると、ついふらりと店に入ってしまいたくなります。日本のカキ氷はきめが細かくふんわりとした食感。イチゴミルクに宇治金時、伊勢名物「赤福もち」が入ったカキ氷を食べたことがありますが、これもおいしかった ! 夏祭りには欠かせないカキ氷、シャクシャクと氷を崩しながらいただくのがいいですね。

イタリアでも夏には宗教に関連する祭りがいくつかありました。夜には屋台が並びそこを歩くだけでワクワクしたものです。小さな町でしたから外に出れば知り合いだらけ。立ち止まってはあいさつをして、おしゃべりに花が咲きます。イタリア人はとにかくおしゃべり好き。メルボルンでもマーケットの通路のど真中で、おしゃべりに夢中になっているイタリア人を見たことがあるでしょう。

まさこのメルボルンライフ

イタリアの屋台では珍しい物を売っています。それは“宗教グッズ”。聖人のミニチュア置き物、ペンダント、電気でピカピカ光る聖人の写真入りの額などで、人気があるのはパードレ・ピオと呼ばれる聖人のグッズ。この聖人は手足にキリストのような杭で打ち付けた傷が現れたことで有名です。こういった物を大人も子どもも喜んで買うのは、イタリアならでは。

話をカキ氷に戻しましょう。カキ氷はイタリア語でグラニータと言います。お祭りの屋台では、おばちゃんが小さなテーブルの上に大きな氷の塊を置いています。氷を削る道具を手に握り、氷の表面をガ〜リガ〜リッと呑気に削っていき、道具の中に氷を溜めていく仕組み。いっぱい溜まったらポコリとカップの中に入れて「はい、何の味にする ? 」と聞いてきます。私と息子のお気に入りはアマレーナ。シソ科の植物の実で作ったお酒です。味は少しチェリーに似ているでしょうか。こちらのイタリアン・ジェラートの店でもアマレーナ味がありますが、お祭りで食べた味とは何か違う気がします。

誰にでもそれを口にした途端、過去の時間にトリップしてしまう「思い出の味」がありますね。アマレーナは私にとって、そんな思い出の味。イタリアの夏の味です。


まさこプロフィル
イラストレーター。96年結婚を機にメルボルンへ移住。99年より4年間南イタリアで暮し、その後再来豪。イタリアも好きだが、マルチ・カルチャーのメルボルンは居心地がよい。

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