大ブーム! シドニーの居酒屋・大特集

昨今、寿司やラーメン、うどん、焼き肉などをはじめとした日本食ブームとあいまって、日本のお酒にも大いに注目が集まっている。ワインを楽しむ感覚で日本酒の香りを楽しみながら食事を楽しむオージーの姿もシドニー市内の各居酒屋などで見かけられるようになった。
 それに伴い、これまでのJapanese Restaurantではなく、あえて「IZAKAYA」のという名を前面に出す店も出現し始めている。「IZAKAYA」という言葉がSUSHI、SASHIMI、SAKEなどのように英語名としてこの地で深く馴染みのある言葉になるのも時間の問題かもしれない。
 そんな中、本特集ではますます人気の高まりを見せるシドニーの人気居酒屋、11店舗をフューチャー。これぞ大衆居酒屋という膨大なメニューを取りそろえた大勢でわいわい楽しめるお店から、高級な食材を肴に静かにお酒を楽しむちょっと大人の居酒屋まで、本紙が自信を持ってオススメするお店をマップ付きで紹介。
 年末に向けて、忘年会などで何かと忙しくなるこれからの季節にぜひお役立ていただければと思う。
 (編集部)

 

1.豪州純米酒居酒屋

ポークのラーメン鍋(3〜4人前) $48

 居酒屋ますや特製の濃厚な豚骨スープに、ポークロイン、豚バラ、季節の野菜をふんだんに使った同店人気の鍋。しめにはラーメンを入れて、具のだしでグレードアップしたスープと食べれば、大満足間違いなし。豚肉や野菜がたっぷり入っているので、栄養満点で暑い夏の夏バテ防止や食欲の増進にもぴったり。

 

 同店には日本酒やワインと絶妙に合う、料理の数々がずらりとそろう。旬な食材を調理した小鉢各種は、酒の肴には欠かせない。香ばしくジューシーな串焼きや、同店名物の新潟県三条市フタバのだしを使ったおでんを仲間とシェアするのもお薦め。肉厚で柔らかい和牛炙り焼きは、噛みしめるほど肉の甘みが感じられる。


小鉢各種 $4.80〜

こだわりの串焼き各種 $3〜

名物おでん各種 $1.80〜

和牛と地鶏の炙り焼き各種 $18.80

 居酒屋ますやを訪れるからにはぜひ試しておきたいのが、今が旬な食材をふんだんに使ったこだわりの一品料理。身が引き締まっている新鮮なマグロやサーモン、甘エビなどが盛られた刺し身やどんぶりをはじめ、口の中ではじけるフレッシュなすじこの醤油漬けは、ついつい酒が進むほど美味。かりっと揚げられた甘エビの唐揚げもおつまみとしてぴったり。今月のお薦めメニューは、サクサクに揚げられた特選和牛の串カツと、銀ダラの煮付け。美味しい純米酒とともにいただくのがお薦めだ。

朝いちにフィッシュ・マーケットへ自ら地魚を仕入れに行く長滝翔悟店長(兵庫県出身)やおもてなし係の乾祥子さん(高知県出身)ら温かいスタッフのいる同店は、今や日本人ビジネス・パーソンの間で大人気になろうとしている。利き酒師&ソムリエの富岡乙羽氏(宮城県出身)はこだわりの酒を紹介し、通の人からまだ日本酒になじみがない人まで、純米酒の世界を楽しませてくれる。忘年会や新年会の季節には、充実のパーティー・メニューが用意されているので要注目。土曜は20人以上の予約で営業。

純米酒 居酒屋ますや  Izakaya masuya

座席:55 個室:なし 予算$30〜80 BYO可
■住所:Ground Floor, 12 O’Connell St., Sydney NSW ■Tel: (02)9233-8181 ■営業時間:ランチ月〜金11:45AM〜2PM、ディナー月〜金6PM〜LAST、土・日休(土曜は20人以上の予約で営業)

 
 

2.心地よい空間でワインと日本酒を楽しむ

 ディナー時のロマンチックなムードの店内は、外光が注ぐランチ時には明るくスタイリッシュな雰囲気に一変。同店の各種ランチ・セットをビジネス・ランチやショッピングの際にぜひ利用したい。豪州産和牛のセットはすき焼きセットや味噌焼きセットなど数種類あり、どれも和牛ならではの旨みが楽しめる。刺し身セットは新鮮で脂の乗った鮪やサーモン、ハマチ、帆立など氷上盛りを満喫できる。お薦めのFUKU弁当のほか、各種弁当メニューもボーリューム満点。


和牛焼き肉セット $19.80〜

刺し身セット $25

デラックス弁当 $28

うどん&サーモン・アボカド・ロール $18.50

各種日本酒/ワイン グラス$7.5〜

 店内25メートルに及ぶ側面にはワインと日本酒がディスプレイされている。リラックスしながらビールで喉を癒せるビア・ガーデン席も夏に利用したい。

アンガス黒毛牛リブ・ステーキ $24

 豪州のブランド牛「アンガス・ビーフ」の柔らかい赤身肉は、和牛とはまた違うジューシーで深い味わいが特徴。丁寧に時間をかけた調理法で豪華な和食に。日本酒とワインにも合う。

 
 洗練されたインテリアの中、同店の各種メニューはどれも、いつも笑顔があふれる賑やかな居酒屋ならではの品。寿司・刺し身から、焼き物、揚げ物、煮物に鍋まで、選りどりみどり。特にFUKUのお薦めは、左の「アンガス黒毛牛リブ・ステーキ」($24)のほか、杉板焼きを施した「ハタの西京味噌焼き」($19)、パリパリの皮がビールやワインによく合う「クリスピー・ポーク・ベリー」(Sサイズ$14、Lサイズ$25)、日本酒といただきたい「魚介の酒蒸し」($28)など。

著名インテリア・デザイン・チーム「OTOデザイン」が手がけたロマンチックな店内で、ワインや日本酒とともに、各種料理が楽しめる。各種料理店が軒を連ねるシドニー市内中心地のワールド・スクエアのファースト・フロアにあり、12月には80席のビア・ガーデン専門の新メニューも登場する。同店はカップルでの利用はもちろん、ビジネスの接待にも最適。日本全国の約30の酒蔵から取り寄せた日本酒、全豪から厳選した35銘柄のワインがそろい、どれも気軽に試すことができる。手ごろなランチ・メニューもお薦め。

FUKU  FUKU RESTAURANT SAKE AND WINE

席数:店内150席 ビア・ガーデン80席 個室:あり(24人個室) BYO:可
■住所:Level 1, Shop 1103, World Square Shopping Centre, 644 George St., Sydney NSW ■Tel:(02)9261-8977 ■Email: info@fukurestaurant.com.au ■営業時間:ランチ月〜金12PM〜3PM、ディナー月〜土5PM〜11PM、日休 ■Web: www.fukuresutaurant.com.au

 
 

3.味と雰囲気で気持ちよく酔える店

ピリ辛担々鍋 $27.80

 同店の利用客がフェイスブック上で取り上げたところ、10分ほどで50ライクがついたという逸話が残るほどの人気の1品。胡麻の風味の豆板醤の辛味がたまらない。暑い夏こそ冷たいお酒をいただきながらハフハフといただくのがポイント。

 

刺し身メイン・サイズ $28.80

 いつ行っても新鮮で美味しい刺し身が食べられるというのも、良い居酒屋の条件。同店の刺し身は、その日に入荷した活きのいい魚だけを厳選しているので、もちろん味は絶対。

バラちらしランチ・セット $18.80

 居酒屋ながらランチ・タイムは、各種ランチ・セット・メニューを提供。新鮮な刺し身やイクラがこれでもかとてんこ盛りされたバラちらしセットは同店の人気No.1ランチ・メニュー。

 

シドニー・タウン・ホール近く、毎晩お祭り騒ぎの賑わいを見せる居酒屋「ヱビス」。昭和風のインテリアの中、美味しい居酒屋料理と各種お酒が楽しめる。11月中旬からマグロの貴重な部位や料理が食せる「ザ・まぐろ祭り」を開催。12月からは忘年会・新年会メニューもスタート。年中無休で、ランチはビジネス層の利用者が多く、夜はお酒のワゴン売りも好評。

居酒屋ヱビス  IZAKAYA YEBISU

席数:84 個室:なし 予算:$25〜35
■住所:Shop 7-10, 501 George St., Sydney NSW ■Tel: (02)9266-0301 ■営業時間:ランチ 12PM〜3PM、ディナー月〜水・日5PM〜11PM、木〜土5PM〜11:30PM

 
 

4.深夜でも迎えてくれるノース・エリアの新装店

焼き鳥の盛り合わせ $29.80

 ビールや日本酒、焼酎とともにいただきたい居酒屋No.1メニューといえば、焼き鳥。同店の盛り合わせ皿には、しっかりと直火焼きされた鶏モモ、手羽先、つくね、豚バラ、砂肝、鶏皮などが並ぶ。単品のオーダーも可能。

 

モツ鍋 $32.80

 家族や仲間でワイワイつつくのが楽しい鍋。中でも同店のイチ押しがオーストラリアではめったに食べられないモツ鍋。長時間煮込んだ和牛モツは柔らかく、だしスープも絶品。

ホッケ定食 $16.80

 居酒屋の定番メニュー、ホッケは、金・土・日曜日のランチの時間帯のみ、お得な定食でもいただける。レモンをさっと絞って大根おろしとともに口に運ぶ幸せを噛みしめたい。

 

シドニー・シティで人気の「居酒屋ヱビス」の姉妹店として、ニュートラル・ベイの名店「スシサムライ」が装いも新たに「居酒屋サムライ」の名でリニューアル・オープン。ノース地区には珍しく深夜までの営業なので、腰を落ち着けてお酒と料理を楽しめる。キッズ・エリアやおむつ交換台など家族連れに配慮したサービスも嬉しい。ランチは金・土・日曜日のみ営業。

居酒屋サムライ  IZAKAYA SAMURAI

席数:店内42席、外席22席 個室:なし 予算:$25〜$35
■住所:Shop 3, 197 Military Rd., Neutral Bay ■Tel: (02)9953-4059 ■営業時間:月・火5:30PM〜0AM(11PMラスト・オーダー)、水・木5:30PM〜1AM(0AMラスト・オーダー)、金〜日12PM〜3PM、5:30PM〜1AM(0AMラスト・オーダー)

 
 

5.絶品・創作料理の数々に舌鼓

ロミロミ・サーモン $13.80

 さっぱりとした野菜のマリネとスモーク・サーモンが相性抜群。ハワイでも大人気のメニューを黒木風にアレンジしたさっぱりとさわやかな味わいが見逃せない注目の1品。この夏ぜひ1度は食してみたい。

 

鶏もも もろ味噌オーブン焼き $16.80

 シェフが自信を持ってお薦めするのが鶏ももにもろみ味噌を合わせたオーブン焼き。コンビ・スチーム・オーブンの強い圧力と熱でお肉の弾力をそのままに脂を最大限落とした、ヘルシーな1品。

お肉祭り $55

 黒木が取りそろえるリーズナブルかつ高品質の肉をてんこもりにした豪快な1品。2〜3人で食べても十分なボリュームなので大勢での宴会などではぜひ頼みたい。

 

「プライスを下げ、コストは下げない」「食の美味しさ、美しさ、楽しさをお客様に届けたい」をモットーに、料理長の創作和食が楽しめる、チャッツウッド界隈で人気の居酒屋。和食の基本を重んじながらも他国の食材や調理法を巧みに取り入れた料理はどれも絶品。さらに12月にはコース・メニューも始まるので、忘年会幹事の人はお見逃しなく。

居酒屋 黒木  Izakaya kuroki

席数:36 個室:なし 予算:$20〜35 BYO:ワインのみ
■住所:300A Victoria Ave., Chatswood NSW ■Tel: (02)9415-3670 ■営業時間:毎日、ランチ11:30PM〜3PM、ディナー5PM〜10PM ■Email: Vezhas@gmail.com ■Web: www.facebook.com/IzakayaKuroki

 
 

6.週末は深夜まで過ごせるアジアン居酒屋

アジアン料理宴会メニュー 1人$25〜

 日本食だけでなく韓国、中華、タイなどのアジアン料理各種が楽しめる宴会メニュー。海鮮チヂミ、タイ風サラダ、油淋鶏、寿司のコンビネーションなどメニューがカスタマイズできるので、忘年会・新年会の幹事さんにも朗報だ。しめには店内で製麺されたつるつるの冷やしうどんもお薦め。

 

多くの飲み屋が早い時間に店じまいをする中、週末は深夜まで営業しており、はしご酒にもうってつけ。メニューが豊富で、日本人以外の友人も招待しやすい。夜はアサヒ・ビールがなんと5ドルに。

くらくら  KuraKura Japanese Dining

席数:80 個室:宴会スペース(約30人)あり 予算:$25〜 BYO:ワインのみ可($2.5/1人)
■住所:Level 1, 76 Ultimo Rd., Haymarket NSW ■Tel: (02)9212-1088 ■営業時間:ランチ11:30AM〜2:30PM、ディナー5PM〜11:30PM(金・土は深夜1AMまで)■ディナーは日豪プレスを見たと伝えて予約すると、会計が10%オフに(2013年12月24日まで)

 
 

7.お手ごろ価格で楽しめる大衆居酒屋

宴会メニュー 1人$25〜

 宴会メニューは寿司、刺し身、天ぷらなど、好きな料理の要望を伝えればカスタマイズ可能。1人25ドルから対応してもらえる。焼き鳥各種(2本$4.20〜)、焼き枝豆($4.50)、牛タン味噌漬け($6.90)、アサリの旨辛炒め($6.50)もオススメ。丼ぶりや麺類の種類も豊富だ。ワインは持ち込み可。

 

リーズナブルに居酒屋メニューが楽しめる「蔵」がリニューアル。アサヒ、サッポロをはじめ国内外のビールも5.50ドル均一。日本酒や焼酎などアルコール類も充実しているので、楽しく酔える。

  Kura at Dixon

席数:40(外席:16) 個室:なし 予算:$25〜 BYO:ワインのみ可($2/1人)
■住所:Shop 1, 6 Dixon St., Sydney NSW ■営業時間:毎日ランチ11:30AM〜4:45PM、ディナー4:45PM〜10:30PM(金・土は〜11:30PM) ■外席は喫煙可 ■Tel: (02)9268-0016 ■ディナーは日豪プレスを見たと伝えて予約すれば10%オフに(2013年12月24日まで)。

 
 

8.セレブ御用達の隠れ家的ダイニング

刺し身の盛り合わせ $33

 シドニー近海の鮮魚を熟練の職人が丁寧にさばいた刺し身で、多種そろえられた日本酒や焼酎を飲めるのはまさに居酒屋の醍醐味。日本そばも食べられるので、暑い夏には舌で涼を取るのも一興だ。ほかに特選和牛肉のメニューもあり、お腹も心も満たされること請け合い。

 

丸い大きな提灯が印象的なお洒落な店構えとその確かな味で、「GOOD FOOD GUIDE 2014年度版」でも登場、8年連続で取り上げられている。ハリウッド・セレブも訪れる人気店。

仏舎利  Busshari authentic Japanese restaurant

席数:45 個室:なし 予算:$40〜 BYO:ワインのみ可
■住所:119 Macleay St., Potts Point NSW ■営業時間:月〜土6PM〜11PM ■Tel: (02)9357-4555 ■Email: reservations@busshari.com.au ■Web: www.busshari.com.au

 
 

9.食欲そそるソースの香り 本格・鉄板焼き居酒屋

お好み焼き $12〜

 フワフワのお好み焼きが食べられるのは専門店ならでは。具は豚や牛はもちろん、シーフードやベジタブルなど種類豊富。カウンター席では目の前の鉄板で焼き上げてくれ、ソースの焦げる香りが食欲をそそる。焼きそばや焼きうどんもある。1品料理もそろい、月曜日はおつまみ類がオール5ドルに。

 

仏舎利の系列店。こちらも「GOOD FOOD GUIDE 2014年」に取り上げられた(3年連続)人気店。ジュウジュウという音とともに鉄板にソースが焼ける香りが店内に香るお好み焼き専門店。

クウジン  Kujin japanese Cuisine

席数:50 個室:なし 予算:$30〜 BYO:ワインのみ可
■住所:Shop 1, 41B Elizabeth Bay Rd., Elizabeth Bay NSW ■Tel: (02)9331-6077 ■営業時間:月〜土12PM〜3PM、6PM〜10PM ■Web: www.kujin.com.au ■Facebook: https://www.facebook.com/kujin.sydney

 
 

昼も夜も活用できる本格洋風居酒屋

ラーメン・バーガー $12.50

 JAPAZオリジナル製法のラーメン・バンズは、外がカリカリ、中はモチモチとした絶妙の食感。海苔を巻いて食べるとより風味豊かに。和風トマト・ソースとカニがジューシーなチリ・クラブ・パスタはランチにお薦め。定番のカツサンドは、粒マスタードが効いて本格的な味わいだ。

 

日本のフレンチの名店「Robuchon」、シドニーを代表する「Tetsuya’s」など一流店で活躍した高木将宏シェフによる洋風居酒屋。タパスが7ドルからとリーズナブルながらその味は折り紙つき。

ジャパズ  JAPAZ Yo-fu IZAkAYA

席数:33 個室:なし 予算:昼$12〜19、夜$30〜45 BYO:月〜木、ワインのみ($6/1本)
■住所:165 Wycombe Rd., Neutral Bay NSW ■営業時間:月〜木6PM〜10PM、金・土12PM〜11PM ■Tel: (02)9904-0688 ■Email:enquiry@japaz.com.au ■Web: www.japaz.com.au

 
 

11.食通に愛される老舗居酒屋

各種海鮮料理 $17.80〜

 選び抜かれた海産物を鮮度を落とすことなく提供。人気のぷりぷりの生牡蠣やサーモンのカルパッチョのほか、店主自ら握る絶品の寿司はアラカルトでも注文できる。そのほか、茄子の田楽や揚げ出し豆腐などの前菜も各種取りそろえており、本格的な和食が銘酒とともに堪能できる。

 

寿司や鮮度の高い魚介類はもちろん、さくさくの天麩羅や滋味あふれる旬の野菜料理も楽しめるシドニーでも指折りの名店。カウンター席もあり、落ち着いた雰囲気の中で全国の銘酒をいただける。

大樹  Japanese seafood RestauRant taiki

座席:50 個室:なし 予算:$40〜 BYO:ワインのみ可
■住所:96 Longueville Rd., Lane Cove NSW(※シティから290/292のバスで15分) ■Tel: (02)9428-1007 ■営業時間:ランチ月〜金11:30AM〜2:30PM、ディナー月〜土5:30PM〜9:30PM ■Web: www.taikijapaneserestaurant.com.au

 

 

今、シドニーで日本酒が熱い!
―純米吟醸酒の試飲会に潜入―
取材協力=鱒屋レストラン、居酒屋ますや、秋田清酒株式会社


やまとしずくを紹介する秋田清酒株式会社の伊藤代表取締役兼社長(左)と、鱒屋レストランのソムリエ・利き酒師の金丸雄一氏


左から「やまとしずく純米大吟醸雫取り」「やまとしずく純米吟醸ひやおろし」「やまとしずく純米吟醸スパークリング」

オーストラリアでは日本食のブームとともに、日本酒も広く受け入れられるようになってきており、さらなる促進を目指して、現地では試飲会をはじめとしたPR活動が行われているが、ある暖かい春の夜、初めて純米吟醸酒の試飲会を取材した。

今まで飲んだ純米酒の数はひと握り。その味を知っているとはお世辞でも言えないため、恐縮しながらも今回の取材に臨んだが、取材に協力していただいた鱒屋レストランや居酒屋ますや、今回日本酒のPRで来豪した秋田清酒株式会社の方々と出会い、オーストラリアにおける日本酒の可能性について考えさせられた。

試飲会では、秋田清酒の「やまとしずく純米大吟醸雫取り」「やまとしずく純米吟醸ひやおろし」「やまとしずく純米吟醸スパークリング」を飲み比べた。秋田清酒の屋号が由来の「やまとしずく」というブランドは、約100店舗しか卸していないほどレアで、今回は伊藤洋平代表取締役兼社長自らが来豪の際に大事に持ってきたという。酒蔵から半径10キロ以内で採れた米や水を使用した稀少な地酒だ。

まずは、今年でやまとしずくを仕込み始めて20年を迎え、記念として造られたという、スパークリングからいただいた。「青春のヤマト」の愛称を持つこの日本酒は、ブランド初のスパークリング生酒。瓶内2次発酵でできた微炭酸に乗せられ、丸みのあるフルーティーな味わいが、鼻から抜けていく。

次に試したひやおろしは、さっぱりしていて口当たりが軽いのに味わい深く、酸味も絶妙なバランスで、女性もくいくい飲める爽やかな1杯。

最後に飲んだ大吟醸雫取りは、小規模仕込みで丹念に醸した純米大吟醸を袋吊りにして搾り出し、雫の部分だけを瓶詰めにしたという、とても貴重な酒。まるで春の風のような爽やかな香りといったらいいだろうか、とてもフルーティーで透明感のある味だった。

現地の人には特にスパークリングが人気だったという。近年、日本でも炭酸が入った発砲日本酒が注目を集めているが、炭酸が酒の味より勝ってしまうものと比べて、青春のヤマトは純米酒としての旨みが味わえる1杯。長年の酒造りの歴史を守りながら、秋田の風土に根ざした味を追求し、それとともに現代に受け入れられるスタイルも取り入れるという、やまとしずくのコンセプトを映し出す。そのユニークさとこだわりが地元の人に受け入れられた理由なのかもしれない。

オーストラリアでも近年、あらゆる日本酒を楽しめるようになったが、今回試飲した純米酒のように、歴史と革新が結びついた特徴的な酒も、オーストラリアで今後広く受け入れられていく可能性が大きくあるのではないか。と、大それたことは言えないのだが、ほろ酔いでそう感じた試飲会だった。
(編集部M)

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る