料理とワインのマリアージュ「イタリア・ワインとカルボナーラ」

料理とワインのマリアージュ〜上手な楽しみ方〜

ワインといえば「ちょっと気取った飲み物」」「スペシャルな機会に飲む」「イタリアンやフレンチを食べる時に」と思っている人も多いのでは? しかし実は、それは思い込みかもしれません。ワインは、意外とどんな料理にも合わせられるもの。例えば餃子や納豆にだって、実はちゃんと合うワインがあるのです。こうした、ワインと料理とのマッチングを「マリアージュ」と言いますが、本コラムでは、このマリアージュについて楽しく学んでいただきたいと思います。

◆イタリア・ワインとカルボナーラ

予約が取りにくいと評判の人気イタリアン・レストランに行きました。マルゲリータとカルボナーラを注文。イタリア料理店の質が分かるといわれるマルガリータ・ピザ。もちもちとした食感、生地に練りこまれたハーブの風味やチーズの量もいい感じ。ひと口食べて思わず、「これはうまい」と唸りました。

やがてカルボナーラがテーブルに運ばれてきました。ハード系チーズであるチェダーやパルメザンがこれでもかというぐらいに麺の上に乗っています。カルボナーラに欠かせない、細かく切ったパンチェッタ(塩漬けした豚のバラ)もたっぷり、惜しげもなく入っています。

さて一般的にはカルボナーラのようなクリーム系のソースと相性の良いワインは、白ワインが定番です。例えばココナッツ・クリームなどのクリーム系のスープにはシャルドネやピノ・グリのようなクリーミーなテクスチャーの白と合わせるのがセオリーです。しかし今回の料理には深く考えずに赤ワインを注文。これが驚きのマッチング。白では太刀打ち出来ないほど力強いソースには赤、特にイタリア産が合うのだと実感しました。

頼んだのはイタリアの赤ワインの代表的な品種ネッビオーロ。ピエモンテで知られる北イタリアの山岳地帯で育ったブドウは、皮が薄いので色は淡くテクスチャーは軽めですが、野バラの香りに、混合したスパイス、サワーチェリーなどの赤い果実とルバーブやビートルートのような根野菜系の土の香り、そして何といってもタンニンという渋みもしっかりしているのが特徴です。「本来は燻製系のお肉やラムなどの、癖や野性味のあるお肉と相性が良いワインなのに?」と、まさかの組み合わせに驚きました。パンチェッタの肉汁が赤に合うのでしょう。ワインが持つ渋みはプロテインや油分を分解するので、パスタの濃さも緩和されます。意外性があるほど感動も重なり、どんどん飲め、幸せな時を過ごしました。皆さんも是非、試してみてください。

イタリア・ワインの帝王ガヤの「ガヤ バルバレスコ(GAJA BARBARESCO)」
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力強いバローロの中でも気品がある「Massolino」。デリケートな淡いルビーにバラの花、赤い果実にローストイチジク
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ワインと料理の相性の良い組み合わせ(フード・マッチング)は意外なところから
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大久保寛行
プロフィル◎COURT OF MASTER SOMMELIER CERTIFIEDの資格を取得し、シドニーのグラスでソムリエとして修行した後、ゴールドコーストのソルトグリルで4年間ヘッド・ソムリエとして活躍。同店はワイン専門誌「デキャンター・マガジン」で3年連続3グラスという最高のワインリストの評価を得ている。現在はフリーのソムリエとしてワイン・イベントや講習、コンサルタントとして活躍中。ワインの質問、もしくはイベントのお問い合わせはこちらまで。
Email: wineevent-goldcoast@hotmail.com

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