第6章 魅力あふれるブルー・マウンテンズで国内最高の和牛づくりに掛ける日本人

MASUYA GROUP CEO  —KEN定松が歩いた—

食材の宝庫   オーストラリア

第6章 魅力あふれるブルー・マウンテンズで
       国内最高の和牛づくりに掛ける日本人

 シドニーからほど近いユネスコの世界遺産にも登録されている国立公園がブルー・マウンテンズだ。各旅行会社が当地への日帰りツアーを提供しているが、今回は最低2日間滞在型のフード・ツーリズムをご案内する。豪州らしい生活スタイルと自然に触れ、そこでしか食べられない地産地消の食に感動していただきたい。
■脇道に隠れた魅力
 20年前の新婚旅行以来、ブルー・マウンテンズには何十回訪れたことでしょうか。特に今から10年ほど前、そこに暮らす日本の方から、ブルー・マウンテンズの山中各地にはさまざまなエコ・ロッジがあり、早朝と夜の星空は絶景であることを聞き、それ以来、メイン・ロードからできるだけ離れるように、いろいろな脇道に分け入っています。そのそれぞれに新鮮な発見があり、今ではすっかりブルー・マウンテンズの魅力にはまっています。
 ワーキング・ホリデーの方はぜひ、恋人と2人でバックパッカーに泊まり、大自然の中をブッシュウォーキングをして元気になっていただきたいと思います。
 そして今回、私はスタッフとともにルーラ(Leura)にある「Fairmont Resort」を訪れました。ここはいつ来ても格式があり、またスタッフがプライドを持って働いている様子に感心します。朝食も素晴らしく、清々しい目覚めとともにゴルフを楽しめば、さぞや爽快なショットとなることでしょう。
 このリゾートから約10分ほどにあるブラックヒース(Blackhealth)には、50ものストールが入るアンティーク・センター「Victory Theatre」があり、その向かいには女性2人のオーナー・シェフが10年近く経営するレストラン「Ashcrofts」があります。マッジー(Mudgee)やカウラ(Cowra)、オレンジ(Orange)などの地元ワイン・リストに加え、68ドルと85ドルのコース・メニューを提供。店舗2階は、地元芸術家の作品展示スペースとなっています。この周辺には環境に配慮した宿泊施設であるエコ・ロッジも数多くあります。
■世界初のカーボン・ゼロ・リゾート

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Wolgan Valley Resort & Spa

 さらに公園内の32号線を車で1時間ほど走り、徐々に路面が悪くなり、携帯電話もつながらなくなって次第に不安が募り始めるころ、緑深い渓谷の中にエミレーツ航空が125億ドルをかけてオープンした「Wolgan Valley Resort & Spa」が現れます。
 このウォルガ・バレー(Wolgan Valley)は1859年に「種の起源」を著したダーウィンが、カンガルー狩りをしながら本の数ページを書いた場所だそうで、自然エネルギーのみによって運営され、世界初のカーボン・ゼロ認定を受ける同リゾートが自然に溶け込む姿は優美そのものです。
 現在、特別サービス期間中で1室1,300ドルとのこと。エミレーツが世界で3つしか作っていないSPAもあります。ご興味のある方はJTBオーストラリアまで(Tel: 1300-739-330)。また、ワーキング・ホリデーの方はここでワーク・エクスペリエンスをトライしてはいかがでしょうか ?
■豪州一の和牛飼育に挑む
 ブルー・マウンテンズのメガロン・バレー(Megalong Valley)には、3年前から家族で和牛飼育をしている鈴木さん一家が暮らしています。奥様には美味しい手作りケーキをいつもご馳走になるのですが、驚いたのは3人の子どもが大きな馬に乗って牛を追っている姿を初めて見た時。落ちたらどうするの…とハラハラしたものです。

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和牛飼育に情熱をかける鈴木氏(Belltree Australia社)

 NSW州北部で17年の飼育経験を積み、人との出会いと幸運でこの地での和牛生産をスタートさせたとのこと。大自然の中での事故や、水不足による牧草の不足など苦労は尽きず、また餌の配合や血統の研究にも多くの時間を費やしてらっしゃいます。毎日が自然と牛との真剣勝負ですが、その分家族の絆もより強いものになったそうです。
 私は鈴木さんと今年3月に、新潟県長岡市にほど近い日本最高品質の和牛「村上牛」を生産する「越後ファーム」を訪れ、和牛と地酒を楽しみながら、日豪の和牛生産と食文化の違いについて語り合いました。村上牛で作る関西風スキヤキは、世界最高の肉料理であり、和牛は間違いなく、日本が世界に誇る食文化の1つ。どんなに高くても世界で売れると確信しています。
 私も近い将来、「SUZUKI」ブランドの和牛で豪州一のスキヤキを提供したいと思います。

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■和牛を買うなら豪州一のお肉屋さん
 その名は「Victor Churchill」。シティからボンダイに向かう途中の高級住宅街ウラーラ(Woollahra)のクイーン・ストリートにある精肉店です。特別なエイジング室で吊された各種肉、豪州最高級のブラックモア和牛、レンジャー・バレー和牛のTボーンなどがあり、各種部位が宝石箱のようなショーケースに並べられています。
 そのそばにはBillsカフェとともにブティック・ショップが数多く並び、女性に人気のスポットになっています。駐在員の奥様方、ぜひ訪れてみてください。
 さて、次回は白・赤ブドウの収穫が終わり、6月から1カ月にわたって行なわれるFood Festivalをハンター・バレーから紹介するとともに、私が日本で訪れた蔵元、京都の「月の桂」、富山の「満寿泉」、新潟の「市島酒造」、金沢の「福光屋」をご紹介し、世界で大ブームの日本酒のお話をします。
Enjoy your meal !
■infomation
Fairmont Resort
Web: www.fairmontresort.com.au
Ashcrofts Restaurant
Web: www.ashcrofts.com
Belltree Australia(鈴木氏)
Tel: (02)4787-9134
Victor Churchill
Web: victorchurchill.com.au
Hunter Valley Wine and Food Month
Web: www.visithunter.com.au/wineandfoodmonth

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