最終章 豪・日・シンガポールの屋台料理の紹介 そして2011年へ向けて…

MASUYA GROUP CEO  —KEN定松が歩いた—

食材の宝庫   オーストラリア

最終章   豪・日・シンガポールの屋台料理の紹介
    そして2011年へ向けて…

 12回にわたってお届けした連載の最終回となる今回は、アジアの繁栄都市・シンガポールで敢行した取材をご紹介するとともに、豪州から日本へのフード・ツーリズムの発信を行いたい。

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ひたすらドリアンの殻を割り続ける屋台のおじさん

 ■シンガポールの屋台料理
 私とスタッフのS君は5日間にわたり、シンガポールのオーチャード通りのホテルに滞在し、同国の開発状況や、日本食事業のリサーチをするほか、現地屋台料理を食べ歩く毎日を過ごしました。おかげで、栄養満点の体型がさらに充実してまいりました。
 メイン・ストリートのオーチャード通りは、東京・銀座以上の活気が感じられます。ケッペルベイ・マリーナの巨大な開発エリアの中には、日本人経営の魅力的なワイン・バーや高級炉ばたレストランがあり、また、諸外国の駐在員が多いエリアでは、日本酒の小売店「折原商店」や東京・白金の有名焼き鳥店「酉玉」があります。そしてあるデパートの中には、日本の有名居酒屋店やさまざまな屋台を集めた「恵比寿星商店街」もありました。
 この地のマレー、インド、中華料理などの屋台は、庶民にとってなくてはならない場所であり、海鮮料理からダック料理、各種ヌードルなど多種多様のメニューを楽しむことができます。ちょうど旬のフルーツだったドリアンの屋台で、1日に何百個と中身を割り出す作業をするおじさんを30分ぐらい見続けていると、杉良太郎のような流し目でパフォーマンスをしてくれました。

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すさまじい勢いで開発が進む、活気に満ちたシンガポール

 また、私たちは日本のラーメン店、例えば北海道・旭川の「青葉」「山頭火」「梅光軒」から、福島の「くさび」、博多「一風堂」までを食べ歩くとともに、トムヤムクン・ヌードル、シーフード・ラクサ、ベトナム・フォーの素晴らしさをあらためて満喫しました。
 1坪ほどのキッチンで何十種類ものメニューを作り出すその屋台の活力に、私はひたすら驚くとともに、どの店も3?4ドルという低価格の中で真剣勝負をしている姿に感心しました。その国の食文化を低予算で楽しむなら、屋台を訪れるのが一番です。
■豪州と日本の屋台文化
 一方、豪州について考えると、保健所の規制が厳しいため、屋台は大きなマーケットの中でなければ出店できません。しかし、マーケットに出店している店は豪州らしく、ブラジル、タイ、中華、イラン、ヨーロッパ各国など、世界の食の屋台が並んでいます。

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シンガポールの「恵比寿星商店街」のサイン

 ワーキング・ホリデーの若者が、まずこの地に来て食べて驚くケバブ・ロールの美味しさ、またファストフードにはない本物のハンバーガーのボリュームと味、北のダーウィンでの旬のフルーツ屋台、タスマニアのサラマンカ・マーケットでのソーセージ・グリルの屋台…。
 日本のたこ焼きもシドニーでは繁盛しています。私は日本各地の屋台文化も、世界からの観光客のためには、フード・ツーリズムの大切な財産だと考えています。日本では減少傾向にある屋台ですが、私は反対に外国人観光客向けに数や形態を増やしていくべきたと思います。

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シドニーで繁盛するたこ焼きの屋台「ころ蛸」

■2011年、私のフード・ツーリズム…
 山形県の酒蔵「月山」のS氏と先日、ワインと日本酒を飲みながら、いかにしてオーストラリア人に日本酒を好きになってもらうかを語り合いました。私は来年、スタッフとともに、日本の財産である各地の酒蔵を訪れます。そして、その地方の食材・観光をオーストラリアで紹介してまいります。
 日本からの若者が、私の豪州でのレストラン経営を通じてこの地で英語や文化の違いを体験することで、その後、日本各地のホスピタリティー業界で活躍してくれています。私はこのように、日本が世界に誇る観光立国になることのお手伝いができることが、生き甲斐の1つになっています。
 2011年からは私のバイブルである西川治さんによる著作『世界ぐるっと朝食紀行』を片手に、今後も情報発信してまいります。
ーーThanks a lot. Enjoy your meal!


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日本食レストラン「MASUYA Group」社長

プロフィル
◎日本食レストラン「MASUYA Group」社長。趣味=庭の草刈りと読書。座右の銘=「道のないところに道をつくる」。豪州初の日本食フード・フェアの実施や日本酒の普及促進活動など、日本の食文化の浸透に尽力。また、日本の観光業・外食業との事業提携や人材育成などを進めている。本コラムではオーストラリアのフード・ツーリズムを紹介中。
Web: www.masuya.com.au

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