幸せワインガイド「リースリング」

今月の品種:リースリング


日豪プレス読者の皆様、こんにちは。今月は久しぶりに、白ワインの品種をご紹介したいと思います。

今回ご紹介したいのは、「リースリング(Riesling)」。お花や柑橘類の香りが、とても華やかな品種です。世界で一番有名なリースリングの生産国は、まず断然ドイツ、そしてオーストラリア。その他には、フランスのアルザス地方、アメリカのワシントン、カリフォルニア、オーストリア、そしてニュージーランドなどが挙げられます。

芯のある女性を思わせる白ワイン

リースリングは、実は私が個人的にワインの初心者の女性たちに、よくお薦めする白ワインです。若いリースリングの口当たりは軽やかで優しく、ワインを飲み慣れていない方にも気軽に楽しんでいただけるものが多くあります。ジャスミンのようなお花や、ライム、レモンと言った柑橘類の香りがさわやかでとても飲みやすい白ワインです。その一方で、実はしっかりとした味わいの深みを併せ持つものも多くあります。外見はかわいらしくてはかなげなのに、実は中身もしっかりと芯のある女性。リースリングは、そんなたくましくも可憐な女性たちを思わせるワインでもあります。

さまざまな顔を持つ

リースリングは、以前ご紹介したシャルドネとは対照的に、樽よりも無機質なステンレス製のタンクで熟成されることが多い白品種です。一部の例外を除いて、ほとんどのリースリングは、樽、つまり木と、そして酸素の接触を最小限に抑え、ブドウ本来の果実味がしっかりと前面に出やすいワインに仕上げられます。

更にそこからさまざまなプロセスを経て、幅広いスタイルのワインへと仕上げられます。きりりと爽やかで軽やかな、ライムや若葉、鉱物のような香りのする極辛口のもの、甘さをしっかり目に感じられ、お花のような華やぎのある香りがする中甘口のもの、そして、蜂蜜やドライ・フルーツを思わせる、遅摘みや貴腐ワインと言った極甘口のデザート・ワインもあります。

お花や柑橘類の香りが、とても華やかな品種
お花や柑橘類の香りが、とても華やかな品種

さらにリースリングは、良質なものであれば、長期熟成にも耐えることができます。リースリングの大きな特徴の1つは、シャープな酸味。この酸味が、長期熟成のための1つのキーとなります。若い時にはフレッシュで軽やかだったものが、熟成を重ねることによって徐々に色が濃くなり、味わいも果実や花などに加え、香ばしいトーストやナッツなど、より複雑な特徴が合わさっていきます。さらにオーストラリアのリースリングには、ほんのりと「ペトロール香(こう)」と呼ばれる、オイルっぽい、独特の香りを醸し出すものもあります。味わいは極辛口のものから極甘口まで、更に飲む時期を選ぶことにより、若さあふれるフレッシュなものから、年齢を重ねた複雑な味わいのものまで、幅広く楽しめることができるのもまた、リースリングの魅力の1つです。

オーストラリアの銘醸地は?

まずは何と言っても、南オーストラリア州のクレア・バレーが、オーストラリアで最高品質のリースリングを生み出す地域として有名です。バロッサ・バレーのサブ・リージョンであるイーデン・バレーからは香り高い華やかなタイプのもの、タスマニアからはデリケートなスタイルのもの、更に西オーストラリア州でも、おいしいリースリングが多く生み出されています。

リースリングとのマッチングは?

辛口の若いリースリングはそのままでも、カルパッチョや生牡蠣、軽めのソースの白身のお刺身と一緒に。お肉であればロースト・ポークやカツレツなど、豚肉がお薦めです。少し甘みのあるものであれば、ベトナムやタイ料理などのスパイシーで香草の効いたお料理と。ピリリと辛いお料理を、ワインの甘さと華やかな香りが緩和してくれます。家庭料理では、豚の生姜焼きや酢豚なども良いでしょう。

年齢を重ね熟成した辛口タイプであれば、さらにコクのあるお料理、例えばムール貝、アクア・パッツァ、和食であれば西京焼きなどがお薦めです。

今回は辛口タイプのリースリングからセレクト

梅:平日おうちごはん、ガールズ・ランチに

Yalumba Y Series Riesling/13ドル
キッシュ、パテなどと
Web: www.yalumba.com

竹:アジアン・ディナーに

Petaluma Hanlin Hill Riesling/28ドル
ベトナム生春巻き、韓国料理に
Web: www.petaluma.com.au

松:リースリング好きな方へのギフトに

Grosset Polish Hill Riesling 2015/59ドル
生牡蠣、カルパッチョなどと
Web: www.grosset.com.au


<著者プロフィル>
フロスト結子
◎日本人としての合格者はまだ少ないワインの国際資格WSET® Diploma in Wine & Spiritsを取得。日本でワイン関連商社の貿易業務に携わった後、2009年オーストラリア人の夫との結婚を機にシドニーへ移住。現在はオーストラリア国内大手オークション会社であるGraysOnlineのワイン部門でアカウント・マネージャーとして勤務する傍ら、フリーランスとしてライティング、ワイン関連の翻訳、市場調査などで精力的に活動中。ワインのコメントは「とにかく美味しそうに書く」がモットー。Web: auswines.blog.jp

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