冷たいものを飲んだ時、とても歯が痛みます。これは虫歯でしょうか?

ハッと驚く歯のはなし

ハッと驚く歯のはなし

Vol. 24
日ごろ怠りがちなデンタル・ケアや、日々進歩する歯科技術など、歯を健康に保つための秘訣を毎月お伝えします。
Q
冷たいものを飲んだ時、とても歯が痛みます。普段はなんともないのですが、これは虫歯でしょうか?

A
 冷たい物を口に入れる時や息を吸い込む時に歯がしみる、歯ブラシをあてるとキリッと痛む、などというような一過性の鋭い痛みを感じる症状を知覚過敏、正式には象牙質知覚過敏症といいます。刺激を与えない時には、なんら症状を現さないのも特徴です。
 歯の神経は、歯の中心部にある歯髄と呼ばれる場所にあります。歯髄は周囲を象牙質で覆われており、それをまたエナメル質と呼ばれる硬い層が覆っています。象牙質内には、数多くの象牙細管が通っています。象牙質が露出すると、外界からの刺激が直接この象牙細管を通して歯髄に伝達され、痛みとして認識されます。これにより知覚過敏が引き起こされます。
 象牙細管が露出する原因として、間違った歯磨き習慣によりエナメル質が傷つけられる、歯周病などにより歯肉が下がり歯根が露出する、歯軋りや歯を食いしばるくせがあることで歯に過度の力が加わり歯の表面が割れたりはがれたりする、などが挙げられます。
 知覚過敏は多くの場合、適切なブラッシングにより予防することが可能です。また症状が現れたとしても、軽い場合は自然治癒することもあります。これは歯の神経が持つ刺激を受けにくくしようとする修復力のためです。
 また生体の防衛本能から石灰が沈着し、象牙細管が閉鎖されることもあります。フッ素配合の歯磨き粉は、再石灰化を促す上で効果が期待できます。
 しかしもっと短期間で知覚過敏が治まるようにしたい場合は、知覚過敏の症状を抑えるハミガキ粉の利用をお薦めします。これには歯根の表面にあいた象牙細管の穴をふさぎ、刺激が伝わりにくくする成分が含まれています。
 かなり症状が重い場合は、象牙質のコーティングや歯の削れた部分の充填修復などの治療が必要とされます。


ハッと驚く歯のはなし

イアン・マラトス
Dr. イアン・マラトス歯科医院

歯科医歴24年。多数の日本人患者の診察・治療経験を持つ。1年間の日本滞在経験もあり、日本語が堪能。日本の歯科事情はもちろんのこと、日本人社会のシステム、日本文化にも深い理解がある

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る