幼稚園から予防接種記録を要求されましたが…

日豪プレス何でも相談

医療

Q

最近シドニーに駐在することになり、3歳と5歳の子どもを一緒に連れて来ましたが、オーストラリアのデイケアと幼稚園で、子どもの予防接種記録を提示して欲しいと言われました。日本語で記載された日本の母子手帳しか持っていません。どうしたら良いでしょうか。(35歳駐在員=女性)

A

最近、子どもと一緒に日本から来た人たちがデイケア、幼稚園、小学校などに子どもたちを入学させるための手続きの際に、予防接種の証明書(Immunization Certificate)を提出するよう求められています。

日本で英訳した証明書をそのまま提出しても通用しません。オーストラリアの医療資格を持った医師が実際に母子手帳(この場合、日本語が読める医師)、または日本からの英訳された証明書を見て、オーストラリアの指定用紙(Immunization History Form)に記入しなければなりません。医師が、同指定用紙を予防接種登録機関(Australian Immunization Register/AIR)に届けて、初めて認識されます。

ほとんどの学校や幼稚園は、最初に医師が記入した指定用紙だけを提出すれば条件が満たされます。しかし、デイケアや学校によってはAIRが発行する正式な証明書でなければ受け付けない所もあるようです。また、AIRは12カ月、18カ月、4歳の予防接種が終了したことを確認後、それぞれの節目にだけ正式な証明書を発行します。例えば2歳児の予防接種記録がAIRに初めて提出されて、しかも足りない予防接種(主に髄膜炎、またはB型肝炎)も接種済みという情報を、医師がAIRに送ったとしても、4歳の予防接種が完了されるまでAIRからの証明書は発行されません。

オーストラリア国内の市民や永住者でメディケアに加入している人であれば、オンラインでAIRから自己の予防接種記録を閲覧、ダウンロードできるようですが、メディケアに加入していない人の場合は、「Australian Immunization Register Enquiries」(Tel: 1800-653-809)に電話をして予防接種記録を要請する方法しかありません。予防接種記録の登録に関するステップは、以下の通りになります。

  • 日本からの予防接種記録をオーストラリア国内の医師に見せる。

    ↓ ↓ ↓

  • 医師が指定用紙に予防接種記録を記載する。

    ↓ ↓ ↓

  • 指定用紙を医師がAIRに送る。

    ↓ ↓ ↓

  • AIRが予防接種記録を確認し、記録を登録する。

    ↓ ↓ ↓

  • 12カ月、18カ月、4歳の予防接種が完了されていれば、AIRが証明書を発行し、郵送する。
  • AIRとは

    AIRとは、オーストラリア全国民(子どもから大人まで)の予防接種記録を登録し、管理している政府機関です。市民、永住者でなくとも長期滞在者であれば、子どもの予防接種記録を登録しておく必要があります。予防接種が不足している場合、AIRが不足している予防接種についての催促状を発行します。もし、予防接種が完了していなければチャイルド・ケアに関する政府からの補助金を得ることができません。こうした補助金は市民権、永住権保持者、または特殊なビザ(Bridging Visa、Temporary Protection Visaなど)を取得していないと受けられません。

    *オーストラリアで生活していて、不思議に思ったこと、日本と勝手が違って分からないこと、困っていることなどがありましたら、当コーナーで専門家に相談してみましょう。質問は、相談者の性別・年齢・職業を明記した上で、Eメール(npeditor@nichigo.com.au)、ファクス(02-9211-1722)、または郵送で「日豪プレス編集部・何でも相談係」までお送りください。お寄せいただいたご相談は、紙面に掲載させていただく場合があります。個別にご返答はいたしませんので、ご了承ください。


    鳥居 泰宏(とりい やすひろ)
    ノースブリッジ・メディカル・プラクティス

    メルボルン大学医学部卒業。Northbridge Family Clinicを昨年閉院し、現在Northbridge Medical Practiceで診療中

    新着記事

    新着記事をもっと見る

    NICHIGO CHANNEL

    新着イベント情報

    新着イベントをもっと見る