健康維持・増進のためにできること ヘルス・ケア特集(1)

深刻化していると言われている生活習慣病を防ぎ、健康を維持するためにできることはさまざま。フィットネスやヨガなどで体を動かしたり、アロマ・セラピーやマッサージ、自然療法のナチュロパシーなどを取り入れたり、スキン・ケア商品、健康食品などを摂取するなど、日々何らかのケアを心掛けている人は多いのではないだろうか。本特集では、ヘルス・ケアに関する専門家の声をお届けすると共に、スタジオや施設、商品を取り扱う店舗などを紹介する。

フィットネス・ヨガ

 フィットネス・ヨガの目的は、健康を保つために、定期的にジムやスタジオに通い、トレーニングすることで体を鍛えるのが主流だ。オーストラリアでは朝、仕事に行く前にジムやスタジオに足を運び、汗を流してから1日をスタートする人も多いため、早朝からオープンしている所が多数ある。プロのトレーナーの下、自分に合ったプログラムを組む人や、自分のペースでマシンを使ってトレーニングする人、ヨガやピラティス、エアロビクスなどのクラスに参加するなど手法はさまざま。

 中でも、激しい運動は苦手という人でも気軽に行えるヨガは人気だ。比較的ゆったりしたエクササイズである東洋医学の1つという側面を持つヨガは、呼吸に重点を置く。ヨガの基本となる「腹式呼吸」は日ごろ何気なくしている胸式呼吸と異なり、お腹が膨らむような深い呼吸であることが特徴だ。ヨガのレッスンはこの呼吸法を続けながらのエクササイズとなる。呼吸に意識を向けることは、健康促進に通じる。また、ヨガをすることで代謝アップ、細胞の活性化によるアンチエイジング効果、自律神経やホルモン・バランスの調整などうれしい効果がたくさんあると言われている。フィットネスやヨガを始め、自宅で毎日ストレッチをするなど継続的なエクササイズは、健康維持に効果的なこと間違いない。自身の生活スタイルや好みに合った方法で、定期的に体を動かし、気持ちまでスッキリさせよう。

専門家からのひと言

ヨガ・ティーチャー/ヨガ・セラピスト 基太村明子さん

 ヨガが健康維持に効果的な理由に、ヨガならではの呼吸で腹圧をコントロールし、内臓を所定の位置に納め、内臓の働きを良くし、精神の安定へと導くことが挙げられます。ヨガのポーズを取るために体を支えながら動かすことでインナー・マッスルが鍛えられ、しなやかで美しい姿勢を支えられるようになります。「人が癖を作り、やがて癖が人を作る」と言われます。知らずに付いた動きの癖、考え方の癖がその人となりを作っていきます。

 呼吸と運動、リラクゼーションによって自律神経のバランスを整え、ニュートラルでクリアな心の状態を味わえるヨガは、ワーク・アウトではなくワーク・インです。自身の体と心の状態に意識をしっかり集中し、行うことがとても大切です。最初はつい他のことを考えたり、頭の中のおしゃべりが始まってしまったりしますが、続けていくことでだんだん自分の体や心の状態を客観視できるようになります。動く瞑想として行うヨガと考えれば、体が硬いことなどは何の問題にもなりません。ヨガはどなたでも取り入れられる健康法です。

アロマ・セラピー

 アロマ・セラピーは、かぜの予防や筋肉疲労の改善に効果的なだけでなく、スキン・ケアを始め嗅覚を活性化させることにより記憶や感情をつかさどる脳の部位も連動して活性化されるため、メンタル・ヘルス・ケアにも有効だと言われている。アロマ・セラピーが健康維持・増進に効果的な理由を専門家に聞いた。

専門家からのひと言

アロマ・セラピスト 相澤正弘さん

 精油のほとんどに殺菌効果があり、空気中や肌などに使用することにより、衛生維持に役立つことが挙げられます。例えば、かぜの予防やニキビなどにも有効です。また、神経への働きも医学的に証明されており、不眠症やパニック障害、うつ、認知症の改善に有効です。薬などの人工物では単一効果になってしまいますが、アロマ・セラピーの場合は体のさまざまな所に働き掛けるので、総合的に精神的なバランスを整え、不調を改善します。更に肉体面においては、筋肉疲労や関節炎、腰痛、肩凝りなどの症状に対し、鎮痛効果ある精油を使ったマッサージで症状を改善できます。その他、呼吸器系や婦人科系、内分泌系などにも同じように取り入れることによって効果改善があります。最近では、スキン・ケアに取り入れることで美容効果への期待も高まっています。スキン・ケアにおいては、ハーブの歴史はとても古くハンガリー・ウォーターなどの化粧水が有名です。これも現代のアロマ・セラピーで作ることができ、人気があります。

 アロマ・セラピーは、毎日少しづつでも良いので、日常生活に取り入れていくことによって効果を引き出すことができます。雑誌やインターネットでいろいろなアロマ・オイル使用方法が紹介されていますが、手間を掛けることなくティッシュに1滴滴下してゆっくり香りを吸入することから始めてみてください。精油を扱うことに慣れてきたら、マッサージやうがい(ティーツリー)なども取り入れてみると良いでしょう。精油や基材には幅広い品質があり、防腐剤や人工香料、残留農薬などが入っているものなども普通に店頭で販売されていますので、薬理効果を目的としたアロマ・セラピーを取り入れる場合は「品質」にこだわるようにしましょう。目安としては、専門ショップで購入する、知識豊富な店員さんがいるお店、信頼できるメーカー、オーガニック認定を受けている商品などを選ぶようにしてみてください。病院に行くまでもでもないと思っている心身の不調や原因不明な病気などに、アロマ・セラピーはとても有効な療法です。またオーストラリアにある精油や原料は他国と比べても高品質なものが多いので、ぜひお試しください。

マッサージ

 マッサージは、皮膚に求心的に施術することにより体の血流を促し、リンパ循環の改善とリラックス効果をもたらす。歴史をたどれば、元々はフランスで生まれた手技療法だが、同様の効果を得られるものとして、指圧や整体、リフレクソロジーを始め、タイ式や韓国式のマッサージなど種類はさまざま。症状や好みに合わせて施術が選べる。近年では、アロマやオイル・マッサージの他、ヘッド・アンド・フェイス、ホット・ストーン・マッサージ、そしてプライベート保険が適用可能なリメディアル・マッサージなども人気だ。それぞれのマッサージは、体内の血液や疲れやストレスにより停滞しがちなリンパの流れを促し、基礎代謝のアップを助けてくれるため、冷えやむくみが気になる、疲れが取れない、便秘がちといった症状にも効くと言われている。

 また、頭皮マッサージは頭皮を刺激することで「抜け毛や薄毛、白髪予防」「胃腸の働きを整える」「アンチエイジング」「健康で奇麗な髪を作る」「リフレッシュできる」などの効果があると言われている。頭皮の凝りをほぐすことによって、血行が促進され、顔のむくみやくすみが解消されるのだ。頭皮と顔の皮膚は1枚の皮膚と筋肉でつながっているため、頭皮が硬いと、顔の筋肉を支えることが難しくなってしまうことから、顔の筋肉が重力に負けて垂れ下がり、たるみの原因にもなってしまう。頭皮マッサージを行うことで、頭皮の血流を良くし、凝りのない状態をキープすれば、顔のたるみやしわを予防することもできる。加齢と共に頭皮の筋力も弱くなってしまうので、顔と同様に頭皮もしっかりマッサージをすることが大切だ。

 マッサージでは、施術することで体が心地良いと感じリラックス効果が得られるため、定期的に専門店に通う人も少なくない。身体的・精神的・情緒的な緊張のない状態で心身共にストレスから解放された状態、そしてそこへ誘導するための手段や方法のことをリラクゼーションと言い、生理的活動を正常化させ、それを意図的に行う技法療法であるリラクゼーション・マッサージは、医業(類似)行為に分類されるマッサージとは違う側面を持つ。マッサージの種類により、効果や効能もさまざまなので、自分に合ったマッサージを選ぶと良いだろう。

ヘルス・ケア・アイテム

 スキンからボディー、ヘア、コスメまで美容に関するヘルス・ケア商品を始め、健康食品やサプリメントなどを摂取することによって、健康維持・増進を心掛けている人も多いのではないだろうか。近年、ヘルス・ケア産業の規模は年々拡大していると言われており、さまざまな関連アイテムが市場に出ている。

 中でも、スキン・ケア・アイテムは女性を中心に人気が高く、洗顔、化粧水、乳液、美容液、クリームなど肌荒れを防ぐ物から日焼け予防、アンチエイジング効果のある成分を配合した物などまで、幅広い商品展開がされている。皮膚に弾力があり、きめが整っており、しっとりとしていてみずみずしく血色が良い健康な肌を保つには、体の健康に気を配ることが重要だ。十分な睡眠、適度な運動や休養でストレスを発散することに加え、栄養のバランスを考えた規則正しい食生活が欠かせない。それに加え、毎日行うスキン・ケアも大切なポイント。基本的には、きちんと洗顔し保湿を心掛け、紫外線から皮膚を守ること。それに伴い、自身に合ったケアを補足するアイテムを選び使用すると良いだろう。最近では、オーガニック製品への注目度も高く、スキン・ケアだけでなく、ヘア・ケアにおいてもオーガニックのシャンプーやコンディショナーを使用することで健康で美しい髪を維持することができると言われるため、化学薬品を使用しないよう心掛ける人も増えている。

 また、歯周病(歯肉炎・歯槽膿漏)や虫歯対策用の薬用歯磨き粉や歯ブラシなどを使い歯と歯ぐきをトータル・ケアし、生活習慣病を防ぐのも一般的になっている。歯の表面に付着するバイオ・フィルムを殺菌する効果のある物や天然植物由来の成分を配合した物などが人気を集めている。

 そして、普段の食事では補えない栄養素を手軽に摂れるサプリメントや、健康食品も多数販売されている。しかし、こういった商品は、効果を期待して摂り過ぎると危険性も増えるため、その商品に関する知識や、正しい服用法を心掛けることが大切だ。自身の健康状態やライフ・スタイルに合ったヘルス・ケア・アイテムを選び、取り入れることでより健康で快適な生活を送ろう。


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