第18回 尿路感染症

気になる!女性のからだと健康 

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第18回 尿路感染症
 尿路感染症とは、膀胱炎を含めて尿の通り道である腎臓、膀胱、尿道に細菌感染を起こした状態を言います。主に肛門周辺のさまざまな細菌が尿道から膀胱に入って炎症を起こし、排尿時の痛みや頻尿、残尿感、血尿などの症状が現れます。進行すると、尿管を遡って腎臓にまで感染による炎症が進み、腎盂腎炎を引き起こし、腰痛や高熱などの症状も現れることもあります。男性よりも尿道が短い女性の方がかかりやすい病気です。

 尿路感染症を起こす主な要因として、水分不足と長時間排尿を我慢することが挙げられます。体内の水分が不足すると、生成される尿量が減少し、尿道付近で入り込もうとする細菌を流し去る尿ができなくなるのです。また長時間トイレに行かないことで、尿道付近の細菌が流れずにその進入を許してしまうことになります。特に暑い夏は汗で水分が奪われ、身体が脱水気味になりやすいため、また逆に冬は寒いので水を摂取することを避けてしまう傾向にあるため、膀胱炎を起こす人が多くなるようです。しかしこれは気温が直接の要因ではなく、先に述べたように水分不足が大きな要因となります。また性行為の後(特に女性)、その行為により細菌が中に押し込まれて感染を起こすことも多いようです。
 治療は、抗生物質の服用(3〜5日間)で簡単にできます。抗生物質服用後1〜2日で症状は落ち着きますが、指示された薬を最後まで必ず飲み切ることが再発を防ぐためにも重要です。また水分をたくさん(1日1.5〜2リットル)摂り、定期的に排尿し、尿によって細菌を流し去るようにしてください。
 膀胱炎は、癖になるものではありません。治療により完治できる病気です。くり返し膀胱炎を起こす場合は、結石や尿路の解剖学的異常などの疑いがあるため、精密検査が薦められます。
 以下が尿路感染症予防のポイントです。
○水分を十分に取る(1日1.5〜2リットル)
○長時間排尿を我慢せず、定期的にトイレに行く
○性行為の後、15分以内に排尿する
○排便後は前から後ろに拭く

 症状が現れたら、ひどくならないうちに早めにドクターの診察を受けましょう。


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●千綿真美(ちわた・まみ)
日本語医療センター

約10年間の日本での看護師勤務の後、渡豪。
日本語医療センター・メルボルンで医療通訳兼オフィス・マネジャーとして4年勤めた後、現在はパースをベースにメルボルン、パースの医療センターの総合経営マネジメントを務める

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