第27回:第2の心臓──ふくらはぎの大切な役目

フィジオ セラピスト に聞こう

体の痛み改善法


第27回:第2の心臓──ふくらはぎの大切な役目


▶▶▶フィジオセラピストは、筋肉や関節の痛みや機能障害、神経系機能障害や呼吸器系疾患などの治療やリハビリを行う専門家で、必要に応じてMRIや専門医を紹介し、包括的な治療を行っている。さまざまな体の機能を知り尽くした奥谷先生に、体の痛みの原因や改善法について聞いてみよう !

 

皆さんの中には、脚のむくみに悩んでいる人も多いのではないでしょうか。これは、運動不足によりふくらはぎの機能が低下したことによって起こります。では普段、ふくらはぎはどのような役目をはたしているのでしょうか?

ショックの吸収

歩行・走行・ジャンプ時のショックを吸収し、膝関節、股関節、腰椎などにかかる荷重を軽減します。ふくらはぎの筋肉を鍛えることは関節痛の予防になるとも言えます。

血液・リンパ液を心臓へ押し返すポンプの役割

心臓は常に勢いよく四肢へ血液を送り、四肢に送られた血液は静脈を通って心臓に戻ります。普段の生活の中では脚は心臓よりも下にあるため、脚に送られた血液が心臓に戻るにはふくらはぎの筋肉がしっかりと収縮して静脈を圧迫し、勢いよく送り出す必要があります。

この働きのためにふくらはぎは第2の心臓と呼ばれています。歩くことはふくらはぎの収縮運動を促進し、むくみにくくなります。逆に長時間座っていると、ふくらはぎの筋肉ポンプが機能せず、心臓からの血流の勢いだけでは血液すべてを心臓に送り返せなくなり、少しずつ血液が脚に溜まり、むくみにつながります。

脚がむくみ始めると、筋肉が動くことができるスペースが限られてくるため、ふくらはぎの筋肉ポンプの機能はさらに低下してしまいます。むくんでいる足はさらに重たくなるため、足の動きはそれに連動して鈍くなり、運動する意欲がなくなります。このような悪循環に陥らないためにも、日ごろからかかと上げ運動などをすることでふくらはぎの筋肉を保ち、筋肉のポンプ効果を高めるように心がけましょう。


ふくらはぎの筋トレにはいろいろな方法があります。座って行う場合は、飛行機の中のビデオでも紹介されているような運動がありますし、立って行う際は、両足のかかと上げ運動が最もやりやすく、効果があります。

1度に30回連続で行うと効果的です。長時間座っていたり、運転することが多い人は、1時間ごとに30回行うのが理想的です。むくみなど、症状が出ているということはかなり筋力が衰えてきているということです。しっかりと運動し、いつまでも動ける身体を保ちましょう!


 

奥谷匡弘(おくたに・ただひろ)

シドニー大学理学療法学科卒業後、西オーストラリア大学で理学療法修士号取得。ダーリングハーストのセント・ヴィンセント病院で5年間勤務し、プライベート・クリニックでは財界の著名人などの治療に多く携わる。オーストラリア・フィジオセラピー協会公認筋骨格系理学療法士。

 

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