妊娠中でも母乳育児を続けられる?

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妊娠中でも母乳育児を続けられる?

 

 今回は、妊娠中の母乳育児についてです。 一般的に、完全母乳育児の場合、初めの6カ月は高い避妊効果(約98%)があると言われていますが、混合栄養、授乳間隔が非常に長い、生後6カ月を過ぎている、または既に生理が始まっている場合など、母乳育児中であっても妊娠しやすい状態にあると言えます。そこで、妊娠中の母乳育児に対する心配事について考えてみたいと思います。

多くのお母さんが、妊娠中の母乳育児は流産や早産の原因になるのではないかと心配されているのではないでしょうか。流産や早産の既往もなく、今回の妊娠経過も順調である場合、母乳育児が流産や早産の原因にはならないと、多くの研究の結果明らかになっており、多くのお母さんが妊娠中でも母乳育児を続けています。

では、妊娠中に授乳を続けていると、生まれてくる赤ちゃんに十分な初乳を確保できるのでしょうか。妊娠後期に入るとこれまでの生乳から変化して初乳が分泌されるようになりますが、この初乳の味を嫌って、その時点で卒乳する赤ちゃんもいます。しかし、一般的にそのまま赤ちゃんが飲み続けても初乳が枯渇することはありません。

お母さんの妊娠中の栄養についてはどうでしょう。母乳育児の有無にかかわらず、妊娠中はたんぱく質、鉄分、ビタミン、ミネラルなどバランスの良い食事摂取が重要です。健康的な食生活を心がけていれば、妊娠と母乳育児の継続は十分両立します。

妊娠中の母乳育児がつわりを誘発するという場合もあります。これは、授乳中に胃から放出されるホルモンが、消化を助け、授乳に必要なエネルギーを確保するためだと言われています。空腹は吐き気、嘔吐を増強させますので、授乳前に軽いスナックを食べるといいでしょう。

最後によく聞かれる妊娠中の症状として、乳頭痛があります。妊娠によるホルモンの変化により、多くのお母さんが授乳中の乳頭痛を経験されると思います。赤ちゃんの抱き方を工夫するだけでも痛みの軽減が図れますので試してみてください。

また、赤ちゃんの唾が乳頭の不快感の原因であることもあります。その場合、授乳後に軽くタオルでふき取って、搾乳を乳頭の周りに薄く塗っておくと、乳頭と乳輪の保護になります。

妊娠中、母乳育児を継続するかどうかは個人の意思決定の問題でもありますので、ご心配なことがありましたら、GP、助産師またはラクテーション・コンサルタントにご相談ください。

母乳育児についてのご相談をお受けしています。schejune@yahoo.co.jp まで。

 


 

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スケッティーノ潤子
(すけってぃーのじゅんこ)

プロフィル◎ウロンゴン病院勤務助産 師。日本の公立病院で助産師として 20年間勤務後、2005年に来豪。国際 認定ラクテーション・コンサルタント IBCLC(母乳育児のスペシャリスト)

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