始まりの朝

福島先生の人生日々勉強
始まりの朝

朝、太陽が昇って来ると、誰よりも早く空が目を覚まし、夢で迷子になった心の中へそっと光を差し入れてくれます。この時の自然の包容力に勝るものはほかにないのではないでしょうか。朝の迎え方は人それぞれです。起きる時間も違いますし、起きたくない人もいるでしょう。眠れなくてそのまま夜を明かしてしまった人もいるかもしれません。しかし、どんな人にも、宇宙は平等に朝のエネルギーをもたらしてくれます。どこにいても必ず朝はやって来るのです。目に見えるものだけにとらわれていると、本質が見えません。たとえ、曇っていても、雨が降っていても、雲の上にいつも太陽は光り輝いているのだということを忘れずに感謝していたいですね。

起きたらすぐに窓を開けてみると良いのです。窓を開け、動き始めた世界を肌身で感じることで、毎日同じようでも、確かに違う新しい1日が始まっていることに気づくでしょう。そうすることで、今日1日を新たな気持ちで生きていこうと、自然に思えるのではないでしょうか。「おはようございます」という言葉も、そうした営みの中で自然に出てくるものかもしれません。草花の香り、木々をわたる風。鳥にとっても小さな虫たちにとっても、まっさらな今日が始まります。

忙しくしていると、生きていくことは純粋でなくなっていくことだと感じ、悲しくなることもあるでしょう。そうしていつしか純粋であることを諦めて、内なる声を閉じ込めてしまいます。しかし、朝、自己を静かに見つめるひと時を持つと、人は思いがけないほど素直になれます。朝の光が、凝り固まった観念や感情を優しく溶かしてくれるのです。

元々、人は太陽とともに生きていました。日が昇ったら起き出し、日のある間に活動し、日が落ちたら眠る。太陽は古代から今日まで毎日昇り続けています。何十億年と続いてきたその瞬間を胸に刻めば、自分が地球の上で生かされているということが、頭でも体でもないもっと深いところで理解できます。私たちは宇宙の一部なのだと悟ることができるのです。

朝の美しさの中には原始の力がみなぎっています。澄み切った世界で、あらゆる生き物が太陽に導かれて再生していく姿を感じていると、生命への愛おしさで心が満たされていきます。同時に昨日の悩みや戸惑いがすっと消え去り、今日1日、まっさらな気持ちで生きてみようという活力が湧いてきます。人間の営みも宇宙の一部。何も持たずに生まれ、何も持たずに死ぬのですから、生きることがどうにもつらくなったら、朝起きて、窓を開け、何ものにもとらわれない新しい1日を始めましょう。


福島先生の教育指導

教育専門家:福島 摂子
大阪府出身。30年間、教育に携わり、教育カウンセリング・海外帰国子女指導を主に手がける。1992年に来豪。シドニーに私塾『福島塾』を開き、社会に奉仕する創造的な人間を育てることを使命として、幼児から大学生までの指導を行う。2005年10月より拠点を日本へ移し、日々活動の幅を広げていく一方で、オーストラリア在住者に対する情報提供やカウンセリング指導も継続中である。

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