世界はつながっている/福島先生の人生日々勉強

福島先生の人生日々勉強

世界はつながっている

人には皆、それぞれに生きている限定された現実があります。現実の世界が嫌だと言っても、他人の人生と自分の人生を取り替えることはできませんし、元に戻ってやり直すわけにもいきません。これまで生きてきて、今現在を生き、そしてこれから生きていくであろう人生がただ1つあるのみです。過去から現在を通って未来へと続いているたった1つの人生。それが私たちの人生です。そして、私たちの人生には必ず死が待っています。あまり考えたくないかもしれませんが、こればかりはどうしようもありません。

「死は避けようのない事実」、今のこの日常は永遠には続きません。いつか必ず死は訪れます。

私たちは死んだ後どうなるのでしょう。生身の体は姿形を変え、自然界に還っていきます。魂もまた、大きな宇宙の命に融合し、還っていくように私は感じます。宇宙の命とは、万物に力を与え、命を創り出し、死を与え、また創り、永遠に新しい存在を創り続けているエネルギーの根源のようなもの。

私たちの生きた事実、言葉や行動、存在そのものは、共に生きた人びとの心の中に記憶として残り、意識無意識にかかわらず、受け継がれます。1つの命は死んで終わりではないのです。物質的にも精神的にも全てはつながり、続いています。人から次の世代の人へ、更に次の世代へ。自然界の植物も動物も人も、ひいては地球丸ごと全てが宇宙の大きな命の現れです。

限定された視野だけで凝視していると、雑事に振り回され、迷い苦しみ、むやみに傷つけ合います。許すこと、寛容であることの意味を見失うからです。死について考えることは、私たちを包み込んでいるこの宇宙の大きな命の限りない力と優しさをに心を合わせていくということです。多くの魂と命に包まれて生きている、たった1人孤独に生きているのではない自分の命の本来の姿に触れるのです。

「おかげさま」という言葉がありますが、誠に理に適った発想です。世の中には単独で存在し得るものなど何もないからです。あなたがいるから私がいる。私がいるからあなたがいる。今日があるから昨日がある。昨日があるから今日がある。全てはお互いさま、お陰様なのです。1人孤独に頑張っているように思えても、相互に関係し合っているのがこの世界です。たとえ1人でこの世に存在したとして、目標など持てるでしょうか。頑張る意味もないはずです。

宇宙という大きなつながりを思い、ただ生きているというのではなく、生かされているという温かな感覚を心の中に持ち得た時、私たちは安らぎの世界に近付き、おおらかで、優しく、全てのものを敬う心を取り戻すことができるのではないでしょうか。


教育専門家:福島 摂子
大阪府出身。33年間、教育に携わり、教育カウンセリング・海外帰国子女指導を主に手がける。1992年に来豪。シドニーに私塾『福島塾』を開き、社会に奉仕する創造的な人間を育てることを使命として、幼児から大学生までの指導を行う。2005年10月より拠点を日本へ移し、日々活動の幅を広げていく一方で、オーストラリア在住者に対する情報提供やカウンセリング指導も継続中である。

新着記事

新着記事をもっと見る

NICHIGO CHANNEL

新着イベント情報

新着イベントをもっと見る