【9月】最新BOOKトレンド・チェック

読書好き集まれ!
最新BOOKSトレンド・チェック

協力:オーストラリア紀伊國屋書店(Level 2, The Galeries, 500 George St., Sydney)

本好きにとって、トレンドに取り残されてしまうのはつらいところ。本連載では、シドニーCBDに店を構え、KINOと親しまれるオーストラリア紀伊国屋書店協力の下、トレンド・キーワードとともに読み逃せない話題の3冊と、日本のトレンドをキャッチするための最新ランキングをご紹介していきます。

春って良いですよね。始まりの季節というか温かい気持ちになるというか、何だかウキウキします。季節の変わり目であり新生活のスタートを迎える春は、新たなチャレンジにうってつけ。そこで今回は、何か新しいことを始めたい! 人たちに、すぐにでもアクションを起こせる「読書」のご提案です。「読書といえば秋」という印象かもしれませんが、新しい知識を吸収したり未知の世界の扉を開くという意味で、春は読書に最適の季節です。ぽかぽか陽気の中、お散歩のついでにそっと文庫本をポケットに。いかがでしょうか。

今、売れている本は? ベストセラー・ランキング(2018年8月6~12日)

■文庫ベストセラー

1 夏の雪 佐伯泰英 文藝春秋
2 ユ-トピア 湊かなえ 集英社
3 天才はあきらめた 山里亮太 朝日新聞出版
4 人魚の眠る家 東野圭吾 幻冬舎
5 ツバキ文具店 小川糸 幻冬舎

■新書ベストセラー

1 昭和の怪物―七つの謎 保阪正康 講談社
2 信長はなぜ葬られたのか 安部龍太郎 幻冬舎
3 友だち幻想 菅野仁 筑摩書房
4 原民喜―死と愛と孤独の肖像 梯久美子 岩波書店
5 未来の年表2<人口減少日本であなたに起きること> 河合雅司 講談社

今週のトレンド・キーワード
「気持ち良い風に吹かれながら……この春読みたいお薦めの本をご紹介します」

第151回芥川賞受賞作が待望の文庫化

『春の庭』
柴崎友香
文春文庫(価格:A$15.20<会員価格A$13.68>)

東京・世田谷の取り壊し間近のアパートに住む太郎は、住人の女と知り合う。彼女は、隣に建つ「水色の家」に異様な関心を示していた。街に積み重なる時間の中で、彼らが見つけたものとは……。第151回芥川賞に輝く表題作に、「糸」「見えない」「出かける準備」の3篇を加え、作家の揺るぎない才能を示した小説集。

「きらきらひかる」の10年後を描く好編も

『ぬるい眠り』
江國香織
新潮文庫(価格:A$13.45<会員価格A$12.10>)

半年間同棲していた耕介と別れても、雛子は冷静でいられるはずだった。だが、高校生のトオルと付き合っていても耕介への思いはじわじわと膨らんでゆく。雛子は大学4年の夏、かけがえのない恋を葬った(表題作)。新聞の死亡欄を見て、見知らぬ人の葬式に参列する風変わりな夫妻を描く佳編、「きらきらひかる」の10年後をつづる好編など全9編の短編集。

夢と転生の壮麗な物語

『春の雪(改版)―豊饒の海第1巻』
三島由紀夫
新潮文庫(価格:A$16.75<会員価格A$15.07>)

維新の功臣を祖父に持つ侯爵家の若き嫡子・松枝清顕と、伯爵家の美貌の令嬢・綾倉聡子のついに結ばれることのない恋を描いた、三島由紀夫の最後の長編小説「豊饒の海」の第1巻。誇り高き青年が、禁じられた恋に生命を賭して求めたものは何だったか?――大正初期の貴族社会を舞台に、破滅へと運命づけられた悲劇的な愛を優雅絢爛たる筆に描く。

ランキングからPick up!

ユートピア/湊かなえ

美しい景観の港町・鼻崎町。先祖代々からの住人と新たな入居者が混在する町で生まれ育った久美香は、幼いころの交通事故で小学生になっても車いす生活を送っている。一方、陶芸家のすみれは、久美香を広告塔に車いす利用者を支援するブランドの立ち上げを思い付く。出だしは上々だったが、ある噂がネット上で流れ、徐々に歯車が狂い始め――。緊迫の心理ミステリー。

KINOKUNIYA便り

穏やかな気候のシドニーで季節の移ろいを肌で感じ、良いなと思う瞬間が度々あります。昨年シドニーでの初めての春、特に印象的だったのは花と蝶の組み合わせでした。白っぽい陽光に明るく照らされ、見るもの全てが「春!」を主張しているようでした。シドニーの春はいろいろな所で変化を感じられるので、天気の良い日の過ごし方として散歩がお薦めです。途中、ぜひ書店にもお立ち寄りください。

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