第4回 シャーク・アタック!

Lifeguard Yutakaの

今日も僕は海をみていた

美しく平和そうに見えるビーチも、海のプロの目を通せばドラマがいっぱい。もっと海を知り、もっと海と仲良くなるためのコツを、現役ライフガードが優しく指南。

第4回 シャーク・アタック!

サーフィンの最中、水面からのぞいた背ビレを見て、「あっ、サメだっ!」とドッキリしたら実はイルカだった…という経験のある人は、きっと自分だけではないでしょう。でも、あれが本当にサメだったら、と想像するとやはりぞっとします。特に今年3月、ゴールドコースト内でサーファーが襲われる事故があって以来なおさらです。

全豪で発生するサメの事故は年間約15件。この数字は増加傾向にあり、2000年以前の何と2倍以上です。CSIRO(※)によれば、「サメの数が増えたのではなく、海で遊ぶ人の数が増加したことによるもの」なのだそうです。事故の内、人命に関わるものは年1件程度という数字もありますが、それでも遭遇したくない相手には変わりありません。

行政の対策として、ゴールドコーストの沖合には、「シャーク・ネット」というサメ防止網が張られています。しかし、これは市内全域の海岸を覆うような規模のものではなく(仮にそんなことをしたら海の生態系を破壊してしまいます)、あくまで断続的なものです。ですので、サメがすり抜ける可能性は十分にあります。

こう書くと、何だか怖がらせているようですが、ちゃんと対策はあります。まず、海へ入る時に日の出と日の入りを避けること。釣り師の皆さんはご存知の通り、多くの魚は朝夕に一番活性化するので、その中へノコノコ入って行かないことです。実際、今年のゴールドコーストの事故も、夕方でした。そして第2に、あまり沖へ行かないこと。サメが浅瀬まで来ることはほとんどなく、多くの事故は沖合で起きています。ですので、実は通常の一般遊泳者がライフガードの勤務時間内に遊泳区間で泳いでいる限り、サメに出くわすことはまずありません。

しかし、サーファーやダイバーのように、よりワイルドな海域へ出かける人もいます。そんな人々に紹介しておきたいのが、電子式サメよけ機(Shark Shield)。南ア政府が開発したもので、南ア軍、豪州軍、米海上保安庁などで採用されているそうです。興味のある人はぜひご自身で調べてみてください。

※CSIRO:オーストラリア連邦科学産業研究機構(www.csiro.au

クイーンズランド州の釣り情報 <プロフィ-ル>
朽木豊(Yutaka Kuchiki)
ゴールドコースト市のプロ・ライフガード。北はスピットから南はクーランガッタまで、海難救助に精を出す日々を送る。オーストラリアで採用された最初の日本人プロ・ライフガード。フェイスブックも随時更新中。

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